これは、大阪の十三にあったSMボンデージキャバクラの女の子と店外デートしたときの話です。
かつて十三がSMのメッカとして隆盛していた頃の名残りが感じられたそのキャバクラは、内装から女の子の衣装までSMぽい雰囲気になっていて、なかなかシュールな店でした。
才色兼備なキャバクラ嬢
ユイ(仮名)という源氏名の女の子を始めて指名したのは、私が3度目にSMボンデージキャバクラ『S(仮名)』を訪れたときでした。
それまではフリーでしか遊んだことがなく、2度目に店に行ったとき、最後に私の隣に座ってくれたのがユイさんでした。彼女とは何かと共通の話題が多く、気が合いそうだと思ったので、次に店に行ったときは必ず指名しようと決めていました。
ユイさんはある大学の薬学部に通う現役女子大生で、店で稼いだバイト代の一部を学費の足しにしているのだと話していました。
彼女は(良く言えば)IZ*ONEの宮脇咲良みたいな感じのルックスで、色っぽさはないのですが、気さくで、性格の良さそうな印象を受けました。
エレベーター前でこっそりイチャついていたら…
帰り際、女の子がエレベーター前まで見送りに出てきてくれるのですが、そのわずかな時間を楽しみにしている男性客は多かったのではないでしょうか。
私もそのひとりで、他の女の子やスタッフの目を忍んでユイさんとイチャイチャするのが好きでした。店内で露骨に女の子の体を触ったりしているとスタッフから注意を受けることがありますから、見送りに出てきてくれたときにこっそりイチャつくわけです。
そういう目的のためではないと思いますが、エレベーター前には、おあつらえ向きのソファーが置かれてありました。
SMボンデージキャバクラという呼び名になっていましたが、女の子のコスチュームはべつにガチガチのボンデージ風ではなく、光沢のあるラバーぽい手触りの、ひざ上丈のワンピースでした。色は黒で、前開きのファスナー式になっていました。
彼女のワンピースのファスナーを下ろすのが、私にとっては何より興奮する瞬間でした。
恥じらう彼女の顔を見ながらゆっくりファスナーを下ろし、少しずつ下着姿を拝みます。
いちど、お互いエキサイトして、彼女がワンピースを脱いで半裸になり、私もズボンを下ろしてしまったことがあったのですが、ちょうどそこへ、同じ階のスナックのママが姿を見せ、恥ずかしい思いをしたことがありました。スナックのママは「あらまあ…」と言うと、気を利かしてくれたのか、また店の中へと戻って行きました。
キャバ嬢の意外な趣味
ユイさんとは何度か同伴し、食事に行ったり、そのうちホテルにも行くような関係へと発展していきました。
水商売の女性の中には金銭感覚が麻痺してしまっていたり、見栄のために高価なものに手を出したがる人もいますが、その点、ユイさんは感覚が庶民的で、食事をするときも大衆店を好みました。高価なブランド品には興味がないと言い、普段から国内ブランドのそれほど値の張らないものを身に着けているようでした。
彼女と初めてホテルへ行ったのは、その年の夏のことでした。
彼女が早上がりの日に私が店に行き、そのあとアフターに付き合ってもらうことになったのでした。当時、私が勤めていた学習塾も夏期講習期間中で、たいてい早上がりの勤務シフトになっていたので、ちょうどタイミングがよかったのです。
「わたし、幼児体型なんですよぉ」
ユイさんは以前から自分の体型を気にしているようでした。たしかに、細身なのに全体につるんとした体つきをしていました。しかし、胸もそれほど小さいわけではなく、お尻の形も綺麗だったので、そのことを褒めてあげると彼女は喜んでいました。
彼女はベッドの上ではあまりエキサイトすることはなく、感じ方も控えめでした。
ところがシャワーのあとで私が、「こんどはお店の衣装でコスプレしてほしいなあ」と言うと、「いいですよ!やりたーい!」と、えらく乗り気でした。
「わたしコスプレ好きなんですよぉ!リクエストあったら言ってください、いろんなコスチューム持ってますから!」
コスプレセックスがしたいという私の要望に目の色を変えて食いついてきた彼女。もともとコスプレをするのが好きで、『S』でバイトをしようと思ったのも、ボンデージ風の衣装を着れることと、イベントの日に自分の好きなコスプレをさせてもらえるからだと言いました。
「ピカチュウとかガチャピンの衣装も持ってますよ」と嬉しそうに言う彼女。
「コスプレっていうかマスコットやろ」私がツッコミを入れると、「そうなんですよぉ。USJに行ったときにガチャピンの恰好で1日過ごしたことあるんです」と言いました。
どうやらUSJに行くのも好きなようで、年間パスを買ってたびたび訪れ、そこで友達といっしょにコスプレをして過ごすのだとか。
ユイさんの意外な趣味が明らかになり、この次ふたりでホテルへ行くときはコスチュームを持ってきてくれることになりました。
濡れ透けミニスカポリスに大興奮!
私がリクエストしたのはミニスカポリスのコスチュームでした。
ユイさんが持っているコスチュームはけっこうバラエティーに富んだ内容だったのですが、エロ系よりもカワイイ系のものが多く、ピカチュウやガチャピンをはじめ動物のマスコットや、人魚、魔女…など、おとぎ話に出てきそうなキャラクターばかりでした。ベッドの上でそんなものを着られてもぜんぜん興奮しそうにありません。
エロい感じのコスチュームだと、ミニスカポリス、キャビンアテンダント、ベビードール、猫のしっぽが付いたビキニくらいしかなかったので、とりあえずミニスカポリスを選ぶことになったのでした。
ところが、ホテルの部屋に入ってコスチュームに着替えて「さあ、やるぞ!」となったとき、彼女が思いもよらないことを言い出したのでした。
「わたし、コスチュームのままお風呂に入ってみたいんですけど…いいですか?」
一瞬、意味が分かりませんでした。
「ずぶ濡れにしてもらいたいんです…」恥ずかしそうな顔で言う彼女。
ようやく理解した私は、思わず苦笑いしてしまいました。彼女にそんな趣味があったとは…。
少しベッドの上でイチャイチャしたあと、私だけ全裸になり、ミニスカポリスに扮したユイさんをバスルームへ連れて行きました。壁際に立たせると、彼女の要望するまま、頭からシャワーの湯を浴びせました。「キャー」と小さな悲鳴を上げ、両腕で自分の体を抱きしめるようにして、その場にうずくまりました。
私が湯を浴びせるのをやめると、「もっと濡らしてください」と哀願し、立ち上がってミニスカートの裾をまくり上げました。
その仕草に興奮してきた私は、彼女の白色の下着の股間の部分にシャワーの湯を直撃させてやりました。「ああっ」といやらしい声を漏らす彼女。うっすらと陰毛が透けて見えていました。
たっぷりと湯を張ったバスタブへと移動すると、その中に浸かってイチャイチャしながら、べったりと張り付いたコスチュームの上から彼女の体を愛撫しました。
気持ち良くなっているのか、彼女はずっと目を閉じたままで、完全に受け身になっていました。
コスチュームの上着を脱がすと、白いシャツからブラジャーが透けて見えていました。
シャツのボタンを外し、胸元をはだけると、彼女は恥ずかしそうに声を漏らしました。
ミニスカートの裾から手を入れ、素早く下着を下ろすと、快感によがりながら私に抱きついてきました。興奮のあまり、私はバスタブの中でフィニッシュしてしまいそうになりましたが、なんとか堪えると、彼女をバスタブの縁に座らせ、スカートをまくり上げた状態で1戦交えました。
ユイさんも全裸になり、ふたりで湯に浸かってまったりしているとき、私はあることを思いつきました。
「こんどは水着を着てくれないかなあ?」私が言うと、彼女は照れくさそうに笑いながら、すんなりOKしてくれました。
「できれば競泳水着がいいんだけど…」
私のリクエストに彼女は首をかしげ、「競泳水着は持ってないですけど、スクール水着だったらありますよ」と言いました。
私は昔から競泳水着フェチでしたが、「濡れ透けフェチ」ではありませんでした。
水着って濡らして使うものなのに、濡らすことに興味が湧かなかったのは不思議だなあと思いました。
彼女と話がまとまり、次の機会にはスクール水着のコスプレをしてもらうことになりました。
その後、2回ほど同伴する機会はあったのですが、お互いのスケジュールの都合でホテルへ行く時間はなかなか作れませんでした。その間、彼女からは「USJに行きたい」というリクエストを受けていて、「じゃあ、そのときにホテルも行こう」という話になり、私はすごく楽しみにしていたのですが…。
約束
結局、彼女との約束を果たせないまま現在に至っています。
あのあと、私は夜遊びから少し足が遠のいてしまいました。勤めていた学習塾が経営不振に陥り、営業形態を刷新する話が出ていました。私が担当していた一斉指導部門を廃止し、個別指導部門だけを残す案が浮上したことから、自分がリストラされるのではないかという危機感を覚えたのでした。あまりお金を無駄遣いしたくない気分になっていました。
そんな私の不安に追い打ちをかけるように、ある中国人エステ嬢とのあいだにトラブルが発生してしまったのです。その中国人女性からなかば脅迫まがいのことをされ、金銭を騙し取られるという、いま考えてもはらわたが煮えくり返るような出来事があったのです。
さらにその2週間後、私は急病を患い、しばらく通院することになりました。
完治したあと、私の中で何かが吹っ切れたように、風俗通いや夜遊びからすっかり気持ちが離れてしまいました。
SMボンデージキャバクラ『S』にも行かなくなってしまい、そのうち店は廃業してしまいました。ユイさんとの、USJに行く約束、スクール水着のコスプレをしてもらう約束も果たせないままになってしまいました。
『S』が廃業したあともユイさんから連絡は来ていましたが、挨拶ていどのやり取りをしただけで終わりました。そのあとは、一度も連絡を取り合っていません。