「灯台下暗し」とはまさにこのこと。そんな出来事から始まった今回のメンズエステ体験。
最後はちょっぴり恥ずかしい結末になってしまいました……。
歯医者のビルは風俗の待機所だらけだった!
3か月に一度の定期検診を終えて歯科医院が入っているビルから出てきたところで、思いがけない人物との再会を果たしたのが今からちょうどひと月前のこと。
ビルの前に停まっていたスモークを貼った黒いワンボックスカー。運転席から降りてきたスーツ姿の男性を見て、私は思わず「あっ」と声を出してしまいました。相手も私に気づき、驚いた顔をしました。
私が酒屋で働いていたときの同僚だったAさんでした。Aさんは私が辞める少し前に入ってきた人で、いっしょに仕事をしたのはほんの少しの間だけでしたが、それまでの従業員の中でいちばん人当たりがよく親切な人物でした。
「メンズエステのドライバーをやってるんですよぉ」
少し恥ずかしそうな顔でそう言ったAさん。十三界隈と新大阪駅近くに施術ルームを持つメンズエステだそうで、予約の入ったセラピストを今から客のもとへ派遣するところなのだといいます。
Aさんがメンエスのドライバーをしていたことよりも、自分が7年も通っている歯科医院のビルにセラピストの待機所があったことに驚いた私でしたが、「ここのビル、風俗の待機所だらけですよ」とAさんから言われ、さらに「へえーっ」と素っ頓狂な声を上げてしまいました。
このビルにはメンズエステだけでなく熟女系デリヘルやSMクラブの待機所まであるのだとか。どれも十三界隈に店舗や事務所をかまえる風俗店で、在籍嬢たちは少し離れたこの場所で待機しているのだということでした。
「怪しい街並み、怪しいビルの風俗店を探し歩いている」とマニアックスのプロフィールに書いておきながら、こんなことにも気づいていなかった自分が何だか恥ずかしくなりました。自分が7年も通っている場所がまさにその怪しいビルだったことを思い知り、愕然としたわけでした。灯台下暗しとはまさにこのことです。
Aさんが働いているメンズエステというのは、私も名前を知っている店でした。ここでは仮りに『エステM』としておきます。超人気店というわけではありませんが、熟女セラピストが多く在籍する、大阪市内ではそこそこ名の知れたメンズエステでした。
「中園さんもいちど遊びに来てくださいよ。店長に僕の知り合いやからって声かけときますから」
人当たりのいいAさんにそう言われ、せっかくの誘いを無闇に断るのも悪いと思いましたし、Aさんの知り合いということで何かちょっとしたサービスでもあるのかもしれないと少しばかり下心を出した私は、近いうちにそのメンズエステに遊びに行くことにしたのでした。
健全すぎる接客に肩すかしを喰らう
次の日曜日にさっそく予約の電話を入れました。「中園と言えばわかるようにしておきますから」と言っていたAさん。電話に出た店員に「中園と言いますが……」と名乗ったところ、店員の反応はごく普通。
それどころか、「中園? だから何?」みたいな、どことなく素っ気ない感じさえして、Aさんからちゃんと話は伝わってるのかなぁと、ちょっと不安になりました。
パソコンで店のホームページを見ながらセラピストを選びます。30代~50代までの熟女ばかりが在籍しており、私はその日の出勤セラピストの中でいちばん若い31歳のH子さんを指名しました。
新規の利用で当日予約だと「コース料金1,000円OFF」と書いてあったので、それを利用。70分10,000円のところが9,000円となりました。
Aさんの紹介ということでもうひと声、何かサービスしてくれるのかなと期待して待ったのですが、何もありませんでした。施術ルームまでの道順を案内されて終わりでした。
あれ? おかしいなぁ? と首をかしげる私でしたが、ひょっとすると施術のほうで何か特別サービスがあるのかもしれないと考え、期待に胸を膨らませて施術ルームへと向かいました。
区役所にほど近い場所にあるマンションへ向かい指定された部屋番号を押すと、女性の声で応答があり、オートロックが解除されました。ここでもちゃんと「中園です」と名乗っておきました。
まだ入店して間もない新人セラピストだというH子さんは清楚で落ち着いた雰囲気の女性。
スレンダーボディながら豊満な胸元と魅力的なヒップラインの持ち主で、私は思わず鼻の下を長くしてしまいました。
H子さんは少し緊張しているのか笑顔が少しぎこちない感じはしましたが、接客は丁寧で、安心してお任せできそうな印象を受けました。近寄ると体からほのかに甘~い香りが漂ってきました。
さっとシャワーを浴び、用意された紙パンツをはきます。紙パンツ一丁になるのはかなり久しぶりだったので、こんな格好を女性に見られるのは恥ずかしいというか照れくさいというか、しかしあわよくば見せつけてやろうみたいな、ちょっとばかり変な気持ちになってしまいました。
ところが……。にこっと微笑むH子さんの視線はしっかり私の顔に注がれていて、紙パンツ姿の下半身にはまったく目を向けようとはしません。チラ見する気配すらありません。気を使っているのか、あきらかに裸の部分から目をそらしている感じです。
ひょっとしてここって、ものすごーく健全なエステなのでは……? そんな気がしてきた私は、思わず紙パンツの前の部分を手で隠してしまいました。
それでも懲りずにエロい展開を期待して待ってみる
「どうぞ、こちらへ」
H子さんに促され、マットにうつ伏せになります。私の太腿の上にまたがり、首筋からゆっくりとマッサージを始めるH子さん。彼女の手がすごく温かくて気持ちいいです。
「けっこう肩こってらっしゃいますねぇ」
「そうなんです。毎年この季節はとくに……」
「デスクワークのお仕事ですか?」
「はい。文章を書く仕事をしてます」
軽く世間話をしながらマッサージを受けます。背中から腰のあたりをほぐしてもらうとすごく気持ちよくて、思わず「はぁ~」と溜息が漏れました。
しっかり体重をのせてもみほぐしてくれるのですが、胸や太腿などを密着させてくる様子はなく、きわどいタッチもありません。普通のマッサージが淡々と進むだけでした。
時間をかけて丁寧にもみほぐしてくれるH子さんですが、Tバック紙パンツのお尻には触れてくる気配はなく、腰のあと尻をとばして太腿へと行ってしまいました。
「仰向けになってもらえますかぁ?」
「はいはい」
うつ伏せ状態で押さえつけられていた股間のイチモツがふわっと解放されました。
すると、彼女は何も言わず私の紙パンツの上にタオルをかぶせたではありませんか。下半身には目を向けず、傍らに膝をつくと、「オイル塗っていきますね~」と言い、私の胸にオイルを垂らしてきました。
たっぷりとオイルを垂らし、上半身からじっくり時間をかけてマッサージするH子さん。彼女の豊満な胸が私の顔に近づき、ワンピースの袖から綺麗なワキがチラ見えしています。
ここから徐々にエロモードに入って行くのかな? と期待する私。
ときおり彼女の指が私の乳首に触れ、そのたびに快感を覚えビクッと体を震わせてしまいます。だんだん興奮してきて、紙パンツの中のイチモツが膨らんでいくのがわかりました。
彼女の手が下半身へと伸び、私の下腹部から太腿へとオイルを伸ばしていきます。H子さんのフェザータッチはすごく気持ちよく、私は全身からスーッと力が抜けて行く感じを味わっていました。
しかし股間のイチモツだけは力が抜けるどころかますます硬くなっていき、気がつけばフル勃起状態でした。この時点ですでに我慢汁をもらしていたかもしれません。
パンチラを見て誤爆してしまう
彼女が私の両脚を少し広げ、太腿の内側にもオイルマッサージを施します。しかしなかなか鼠径部には手が届きません。わざとじらしているのでしょうか? 彼女はそういうプレイが得意なのかもしれません。
とはいえ、やはり彼女は際どい部分から目をそらしているように思えます。太ももをフェザータッチしているときも、タオルで覆われた部分には目を向けず、手だけ動かしながら、「気持ちいいですかぁ?」と私の顔を見て話しかけてくるのです。
やはりこの店、超健全店なのでは? それとも地雷を踏んでしまったのか? 口コミ掲示板では「手コキサービスくらいは期待できる」とか、「セラピストによっては本番もあり」みたいな情報が出ていたのだが……。
それより何より、Aさんは本当に私のことを店長に伝えてくれたのだろうか? 私は半信半疑になり、これ以上何か特別なサービスを期待しても無駄なのではないかと思えてきました。
ちょっと気が抜けてしまった私は、もうエロいことは考えずにこのまま普通にマッサージだけ受けて帰ろうと思いました。紙パンツの中のイチモツも一気に萎えてしまいました。
ところがその直後……。
それまで私の傍らに膝をついていたH子さんが、ゆっくりと腰を上げたかと思うと、私の上にまたがってきたのです。しかもお尻を私の顔のほうに突き出して。
ようやくエンジンがかかってきたか! そう思うと同時に、私の下半身のエンジンも再び音を立て始めました。
彼女の形のいいお尻を間近にして心臓が跳ね上がるくらい興奮してしまった私。紙パンツの中のイチモツはすっかり息を吹き返していました。
太腿をマッサージされているあいだ私はずっと顔を起こして彼女のお尻を凝視していました。マッサージの手が私の太腿からふくらはぎへと伸びるたびに彼女のお尻が上下し、それに合わせてワンピースの裾から白い下着がチラ見えしました。もうちょっとできわどい部分が覗けそうでした。
女性の素肌や下着を生で見るのが久しぶりだった私はたまらなく興奮し、もっとじっくり眺めてやろうと思い、上体を起こして彼女のお尻を覗き込みました。
その瞬間、体が誤作動を起こしてしまったのか、「あっ」と思い下半身に力を込めたものの間に合わず、私は紙パンツの中で思いっきり射精してしまったのでした。
放出したあとも股間がビクッ、ビクッと震え、まだまだ出てきそうな感じさえします。私はゆっくり上体を倒して寝そべると、そのまま何事もなかったようにマッサージを受けました。じっと目を閉じたまま、H子さんのフェザータッチに身をゆだねていました。
「お疲れ様でした~」
という声で目を開け、彼女に促されてシャワールームへ。紙パンツの中を覗き込んで思わず溜息をついてしまった私。べっとりと付着したものは、しっかりとシャワーで洗い流しておきました。私の誤爆に、H子さんが気づいていないことを祈りました。
翌日、Aさんから私に謝罪の電話がかかってきました。メンズエステの店長が私の名前を「中園」ではなく「中村」だと思い込んでしまっていたそうで、電話で応対したスタッフにも「中村」で伝わっていたというのです。
「ほんとに申し訳なかったです。こんどは間違いなく中園さんの名前で通しておきますので、また遊びにきてください」
Aさんからそう言われ、私は「またうかがいます」と返事しました。Aさんに非が無かったことがわかり、私はほっとしました。
あの店が健全すぎる店なのか、それともあのセラピストが地雷だったのか、定かではありませんが、次は確実に何か特別なサービスが期待できそうなので、また気が向いたときに足を運んでみたいと思っています。