みなさまこんにちは!百花繚乱です。
何度かマニアックスさんのコラムで書かせていただきましたが、わたしには十数年前、援交をやりながら暮らしていた暗黒時代があります。
何十人、何百人の男性のお相手をしたかも定かではないほどですが、今でも忘れられないほどの悔しい経験も多々。
最近になって、大谷翔平選手関連の例のニュースで「ギャンブル依存症」との文言を何度も耳にし、ある一件を思い出しました。
大谷翔平選手が元通訳から詐欺に遭った莫大な金額とはそりゃ比較にもなりませんが、わたしも援交で出会った定期のパパに、競馬詐欺のような手口で500万円以上の大損をさせられたことがあります。
メジャーリーガーでもない単なる一般女性からしたら、大金すぎますよね(涙)。
でも、本当に不可思議なお話なんです。競馬詐欺被害に遭いたくない人は、ぜひ最後までお読みくださいね!
はじめは気前がよかった定期パパ
某出会い系サイトで出会ったそのおじさんは、佐藤だったか田中だったか、そんなよくある名前を名乗っていました。どうせ偽名なので、このコラム内では佐藤と呼びましょう。
佐藤は当時50歳前くらい、背は低めでちょっとポッチャリした、人の良さそうなサラリーマン風のごく普通な感じのおじさんでした。
相場よりも少し高めの「ホ別3」を気前よく渡してくれたので、連絡先を交換して定期パパとなり、数回援交で会っていたのです。
しかし、佐藤はギャンブル依存症だったのでした。特に競馬が好きなようで、競馬の話題が出ることが多かったです。
ギャンブルにまったく知識がない百花繚乱
わたし、それまで競馬はおろかパチンコやスロットさえもやったことがないくらい、ギャンブルに疎かったのです。現在でも投資や宝くじに至るまで、ギャンブル要素のあるものには全然興味がありません。
いつものように佐藤と会ったある夜、おかしな話を持ちかけられました。
「確実に当たるレースがあるから、百花ちゃんにも儲けさせてあげる。普通の人は知らないだろうけど、実は競馬って八百長で、前もって結果は決まっているんだよ。俺はその関係者にルートがあるんだ」
おバカでメンヘラだったわたしでさえ、さすがにそれはないだろう……と怪しみます。
競馬はギャンブルとはいえ、国営だし。それに人間同士が戦うスポーツで八百長するならまだ可能だろうけれど、動物が走るのに出来レースなんてできるはずがないと思ったのです。
佐藤は、渋るわたしに現金3万円を手渡してきました。
「じゃあ、これで一度賭けてみなよ!それなら百花ちゃんに損はないでしょ?」
他人のお金だったらまあ……と、次の日曜日にそこいら辺のウインズに行ってみることにしました。佐藤から「ここのお店で馬券を買って」などと、購入場所を指定されたわけではありません。
言われた通り馬券を買ってみたら大儲け!
日曜日のウインズ内は、缶チューハイやワンカップを手に持った、いかにもギャンブル依存症っぽいやさぐれたおじさんで溢れかえっていました。わたしのような若めの女性はいなかったので、ジロジロ見られて居心地が悪かったです。
馬券売り場でスタッフのお姉さんに声をかけると、試験で使うマークシートのような紙を渡されました。
記入の仕方も知らないので、佐藤からのメールを確認しながら「えっと、3連単とかいうやつで4番・10番・2番って買いたいのですが」と告げて、そのお姉さんに代わりに記入してもらったほど競馬に無知な百花繚乱。
ちなみに3連単とは、1着・2着・3着になる馬を順番通り正確に当てなければならないので、難易度が高く配当金も大きい賭け方らしいです。
わたしは3万円もらっていましたが、外したらもったいないので2万円だけ賭けてみました(セコイ)。
ウインズ内のモニター画面でレースを見届けましたが、何頭もの馬が駆けっこしているのを眺めているうちにレースは終了。
よく理解できないまま、またまたスタッフさんにどうしたらいいのか声をかけて機械に馬券を挿入してみると、ババババッと音をさせながら30枚以上もの1万円札の束が出てきたのでした!
え、競馬って本当に八百長だったんだ!こんなの、ハマらない人のほうが変わっていますよね?ね?!
周りのおじさんたちの視線を痛いほど感じたので、慌ててお金をバッグにしまい、そそくさとウインズを後にしました。
自宅に戻って佐藤にお礼のメールを入れると「本当だったでしょ~。俺も勝ったよ!」と、次のレース結果も教えてくれると言います。
「情報を流すんだから、今度からは競馬の配当金がお小遣い代わりね」
もちろん、ホ別3よりも数十万円のほうが嬉しいに決まっているので、了承しました。
いきなり負けはじめ、佐藤は飛んでしまう…
後日会ってセックスが終わると、次回のレース情報をメモ書きする佐藤。日曜日になり、ウインズに馬券を買いに行くわたしがいました。
前回ケチって2万円しか賭けなかったことを後悔していたので、今度は援交で稼いでいた貯金から10万円を突っ込みます。
また訳もわからずレースが終わり、ワクワクしながら機械に馬券を入れてみると、なんと70万円ほどの札束が出現したのです!
舞い上がったわたしは自分から佐藤に連絡を取り、レース結果を教えてとねだるようになります。我ながら卑しかったな~(苦笑)。
そして3回目のウインズへGO。勝つに決まっているので、20万円を賭けました。で、負けてしまったのです……。
「佐藤さん、どういうこと?」すぐに電話をかけると、「ごめんごめん。レース直前に、1着予定だった馬の調子が悪くなったらしい。次回で取り戻せるよ」と言われました。
ここでやめておけば救われたのですが、大勝ちした際の快感が忘れられずに、またしても佐藤と会ってしまいます。
出来レースのはずの3連単情報を聞き出し、ウインズ通いするようになってしまいました。しかし二度と、最初の2回大勝ちした、あの快感を味わえる結果にはならなかったのです。
負け分を取り返そうと、躍起になって競馬を続けてしまいました。負けるたびにもっともらしい言い訳をメールしてきていた佐藤でしたが、5回ほど大負けが続き、徐々に連絡がつきづらくなります。
最後にはメールをしても電話をかけても、すでに携帯は解約されていました。飛ばれたのです!
佐藤には何の利益があったのでしょう??
最近では「競馬詐欺」という手口があるそうで、JRAの公式サイトでも注意喚起がされていました。
みなさまが競馬詐欺被害に遭うことがないよう、下に引用貼り付けさせていただきます。
ただこの手口はわたしが騙されたやり方にちょっと似ているようですが、佐藤に情報提供料など要求されたことも支払ったことも一切ないので、そこが謎なんですよね。
そして最初の2回は、難しいといわれる3連単予想を見事に的中させたので、すっかり信じ込んでしまったのでした。
あの大勝ちがどういうカラクリだったのか、佐藤の目的は何だったのか現在も不思議に思っているのですが、うまい儲け話は100%詐欺ですよ!競馬に八百長はありません!!
それと、ギャンブル好きな人もいるでしょうが、変な儲け話には乗らずほどほどに趣味の範囲で楽しんでくださいね。