エッチなことをするだけが風俗の楽しみ方じゃない!いちばん初めの風俗嬢との忘れられない思い出。

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エッチなことをするだけが風俗の楽しみ方じゃない!いちばん初めの風俗嬢との忘れられない思い出。

風俗体験談

なかぞの 0 4,418 2020/04/07
今回は、私がいちばん初めに遊んだ風俗嬢との思い出話をしてみたいと思います。

いま、新型コロナウイルスの影響で風俗遊びから足が遠のいている人はたくさんいると思います。私もそのひとりです。

自宅でひとりうずうずしながら、これまでに通った数多くの風俗店や女の子たちのことを思い浮かべていると、新型コロナが終息し元の日常が戻ったときには、また昔のように心の底から風俗を楽しみたいという気持ちが込み上げてきました。

風俗へ通うことの楽しさ、喜びとは一体なんなのかと考えていると、自然とあの、いちばん初めに遊んだ風俗嬢との思い出がよみがえってきたのでした。

初めての風俗

私が初めて風俗へ行ったのは、社会人1年生のときです。
役所の先輩に連れられて行った本番ありの中国エステが、私にとって人生で初めての風俗体験でした。

ただ、そのときは自分の意思ではなく、酒に酔った状態で先輩に無理やり店に放り込まれただけでしたし、料金も先輩が払ってくれましたから、私の中では、風俗へ行った回数にはカウントしないことにしています。

自らの意思で店へ足を運び、お金を払って遊んだいちばん最初の風俗体験は、それから少しあとの、大阪の十三でのことでした。

素朴な店の素朴な女の子

そのホテヘルはすでに廃業してしまいましたが、携帯電話ショップをイメージしたイメクラ系の店でした。
女の子はみな携帯ショップの店員風の制服を着ていて、パネルには「電波レベル」が表示されていました。携帯電話の画面みたいに電波の棒が立っていて、表示されている本数に応じて指名料が発生するシステムになっていたのです(電波1本=1000円)。

私はこれまで数多くの風俗店に足を運んできましたが、その店の雰囲気はかなり素朴でした。派手なBGMも流れていませんし、スタッフの物腰も柔らかい感じでした。店によっては、ホストっぽい店員が早口でまくし立てるような接客をするところもありますが、その店ではそのようなことはまったくありませんでした。店長も他のスタッフもみな、普通のおっちゃんやお兄ちゃん(ひとりニューハーフの人もいました)でした。

在籍している女の子も素朴な感じの子が多かったです。ギャル系や水商売風の派手なタイプもいなければ、ロリ系寄りの子もいませんでした。どこにでもいる普通のOLといった感じの女の子ばかりが在籍する店でした。そういう点では珍しいタイプの店だったのかもしれません。

元バンドマンの風俗嬢

私がいちばん最初に遊んだ風俗嬢は、サユキ(仮名)という源氏名の女の子でした。
店へ行ったとき、待ち時間なしなのがたまたま彼女だけだったという理由で指名したのですが、このサユキ嬢との出会いが、風俗初心者の私に風俗遊びの楽しさを教えてくれたのでした。

対面したときから、ホテルへ向かうあいだもずっと、彼女は緊張している様子でした。
彼女がまだ入店2日めで、しかも業界未経験だということがわかりました。お互い風俗初心者だったわけです。

その日はかなり寒く、サユキさんは制服の上にダウンジャケットを着ていましたが、スカートが短く寒そうに見えました。OL系の店で、制服の上にダウンジャケットを着ている女の子を見たのは、後にも先にも彼女だけだったように思います。そういう店の女の子はたいていコートを着ているものです。

ホテルの部屋に入って彼女がダウンジャケットを脱いだとき、私はあれっ?と思いました。
「WORLD WIDE LOVE !」というブランドのものだったのです。そのブランドは、さりげなくロックテイストを押し出したコンセプトで、当時、BLANKEY JET CITYなどのロックバンドのメンバーが着用して人気を博していました。

私は学生時代にバンド活動をしていたこともあって、そのブランドの服を着ている友人が周りにいましたし、私も着ていたことがあったのです。
気になった私は、サユキさんにその服のことを聞いてみたところ、なんと、彼女が元バンドマンだったことがわかったのです。

「なんちゃってバンドだったんだけどね」という彼女。高校時代から友人とバンド活動をしていて、ドラムを叩いていたそうでした。
お互いの共通点が見つかり、一気に距離が縮まった感じがしました。さらに、好きな音楽のジャンルも似ていて、イチャイチャするのも忘れてしばらくその話題で盛り上がってしまいました。

胸のタトゥー

服を脱いだサユキさんは、すごく均整のとれた体をしていました。胸はさほど大きくないものの、形がすごく綺麗でした。そのときの彼女の胸は、いまだに私のなかで美乳の度合いを測るときの基準になっています。

彼女の胸元を覗き込んだとき、またしてもあれっ?と思いました。
ブラジャーのラインの少し上、鎖骨の少し下あたりにタトゥーが入っていたのです。
私の反応に気づいた彼女が、「びっくりしました?」と聞いてきました。

「いやいや、そんなことないよ。バンドやってた頃の知り合いにタトゥー入れてる人いたし、ぼくもタトゥースタジオに出入りしてたから」
私が言うと、彼女は興味を示したようで、自分のタトゥーについて話し始めました。

「アメ村の○○〇っていうタトゥースタジオで彫ってもらったの」
彼女の口からそう聞かされた時、私は何か運命的なものを感じてしまいました。
そのタトゥースタジオは、私が学生時代に友人とよく出入りしていたところだったのです。

「自分でデザインして、これ彫ってほしいんですけどって持って行ったの」という彼女。
コンドルの羽のようにも見える幾何学的なデザインのタトゥーでした。

共通の話題ですっかり盛り上がってしまい、気が付けばプレイ時間も残り少なくなっていました。業界完全未経験で、しかもプライベートでの男性経験は2人だという彼女。プレイは少々ぎこちなく、テクニックもじゅうぶんではありませんでしたが、すごく丁寧に、一生懸命に接客してくれました。私の人生で初めての風俗体験は、文句のつけようなく100点満点だったといえます。

優等生だった彼女が風俗嬢になった理由

その後も、私は定期的に店に通い(たまに他の店にも行ってました)、サユキさんを指名しました。当時、私は安月給の身でありながら風俗通いばかりしていました。他のレジャーでは満たすことのできない楽しさがあって、すっかりハマってしまっていました。

ただエッチなことをして過ごすだけの時間だったら、そこまでハマることはなかったと思います。プレイ以外での女の子とのコミュニケーションの中に、私は他の何ものにも代えがたい魅力を感じていたような気がするのです。

あるときサユキさんが、自分自身の生い立ちについて話してくれたことがありました。
小学生のころから優等生で完璧主義、学校でも自らすすんで生徒会役員に立候補するような真面目女子だったという彼女。ただ、親からの期待が大きく、少し無理していたところもあったといいます。

大学に進学して間もなく、仲の良かった兄弟(兄だったか弟だったか忘れましたが)が亡くなり、それをきっかけに家庭内の雰囲気は一変し、彼女自身にも大きな心境の変化が訪れたといいます。

その頃、学生ベンチャーに興味があった彼女は、一念発起して、友人とともに事業を始めました。しかし徐々に赤字が膨らんでいき、2年ほどで倒産してしまいます。
借金を抱えた彼女は大学を休学し、昼間はテレアポの仕事、夜は風俗で働くという生活を始めたのでした。

「借金を返し終えたら、この仕事は辞めるつもりです」
そう話していたサユキさん。少しでも彼女の力になれたらと思い、私は店に足を運び、彼女を指名し続けました。

エッチなことをするだけが風俗の楽しみ方ではない

会うたびに共通の趣味の話で盛り上がっていた私たち。
あるとき彼女が「すごく聞きたくて探しているCDがあるんだけど、入手困難なものらしいの」と言い、タイトルを聞くと、たまたま私が持っていたCDでした。
私はそのCDを貸してあげ、彼女はテープにダビングすると言って持って帰りました。

次に会ったときにCDの感想を聞かせてもらう約束をしたのですが、なぜか急に、彼女の出勤が途絶えてしまったのです。店のホームページをチェックしていましたが、いっこうに出勤してくる様子がありませんでした。

1ヵ月くらい経ってようやく彼女が出勤するようになると、私はすぐに店に足を運びました。長く休んでいた理由を聞くと、客から暴力を受けて、それで怖くなって出勤できなかったのだと聞かされました。

女の子に暴力をふるう客がいるなんてことをそれまで知らなかった私は、すごくショックを受け、その客に対して怒りが込み上げてきました。
しかし彼女は、もうすっかり気分も良くなったから大丈夫と言い、また今までのように音楽やアニメの話などをして楽しませてくれました。

アニメの話の流れで、私がずっと読んでみたいと思っていたコミックを、彼女が全巻セットで持っていることがわかりました。
「CDを貸してくれたお返し」と言って、こんどは彼女がそのコミックを私に貸してくれることになったのでした。

この頃になると、私は彼女のことを風俗嬢ではなく、仲のいい友人としてとらえていたような気がします。決して恋愛感情を抱いているわけではなく、共通の趣味を持ったクラスメイト(歳も近かったので)という感じで接していました。

もちろん、エッチなことをして遊ぶのが主な目的でしたが、それだけではなく、彼女とのコミュニケーションの時間が有意義だったからこそ、心の底から楽しめたのだと、今でも思っています。ただヘルスプレイを楽しんで帰るだけだったら、あそこまで充実した時間にはならなかったはずです。

彼女が残していったもの

次にサユキさんを指名したとき、彼女はなぜか大きな紙袋を提げていました。
「何それ?コミケでも行ってきたん?」と私が聞くと、彼女は紙袋をどさっと足もとに置き、「これだろ?あんたが欲しがってたのは」と何かのアニメキャラの声真似をして言いました。

彼女は、私が読みたがっていたコミックを全巻まとめて持ってきてくれたのでした。
これには私も驚きました。まさか全巻まとめて貸してくれるとは思いませんでした。
「ほらよ。持っていきな!」そう言って、紙袋に入ったコミックを重たそうに私に渡してきました。

自分でデザインしたタトゥーを彫ってもらったり、学生ベンチャーを始めたりと、彼女の行動力には何かと驚かされましたが、コミックを全巻まとめて持ってきたことでさらに驚かされると同時に、さらに彼女のことが好きになってしまいました。

サユキさんが店を辞めたのは、それから間もなくのことでした。
久しぶりに彼女に会いたいと思い(そろそろコミックも返さないといけないと思い)、店のホームページを見ると、在籍嬢一覧から彼女のプロフィールがなくなっていたのでした。
店に電話すると、一週間ほど前に退店したと告げられました。

私は少しのあいだ途方に暮れました。
彼女が借金を返し終えて風俗の仕事から足を洗ったのであれば、もちろん何も言うことはありません。

ただ、あまりに突然だったのと、借りたままのコミックが私の手もとに残ってしまったことで、彼女の身に何か良からぬことが起きたのではないかと、少しネガティブに考えてしまったのでした。

しかし、よく考えれば、彼女が店を辞めることを事前に私に伝えなければならない義理などないのです。お互い連絡先も知りませんし、共通の趣味があったとはいえ、あくまで風俗嬢と客の関係でしかなかったのです。

借りたままのコミックについては、後日、店に持って行き、店長に説明して預かってもらうことになりました。サユキさんと連絡がつけば返しておいてもらえることになりました。

それから1年近くが過ぎて久しぶりに店に行ったとき、待合室の本棚に彼女のコミックが全巻並んでいることに気づきました。彼女と連絡がつかなかったのか、あるいは彼女が受け取らなかったのか…。

「また風俗へ行きたい!」と思えること

先ほども言いましたが、エッチなことをするだけが風俗の楽しみ方ではないと、私は思っています。もちろん、サクッと抜いてサッと帰りたい気分のときもあるとは思いますが、本当に心の底から風俗遊びを楽しんでいる人たちというのは、プレイ以外の部分にも何らかの大きな魅力を感じているのではないでしょうか。

この4月現在、新型コロナウイルスの影響で、日本全国の風俗店、そこで働く人たちは大変な状況に置かれていることと思います。
精神的にも経済的にもつらい毎日かもしれませんが、そのうち必ずこの状況は終息し、また元の日常に戻ります。それまではじっと我慢して耐えしのぐしかありません。

元の日常に戻れば、お客さんたちもまた戻ってきます。風俗で遊ぶことを楽しみにしている人はたくさんいます。私もそのひとりです。風俗が好きな気持ちは変わりません。

こんな大変な状況になってしまったからこそ、元に戻ったときには「また風俗へ行こう!」という気持ちに、いま私はなっています。そう思っているのは私だけではないはずです。

日本全国の風俗好きのみなさん、これからも風俗業界を支え続けて行きましょう!!

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当コラムコーナーは、実話もフィクションも入り混じっています。読み物エンターテイメントとしてお楽しみいただく目的で掲載しており、記事の行為を推奨したり、犯罪を助長するものではありません。

この記事を書いた人

なかぞの

大阪府生まれ。22歳で文芸同人誌に参加。文学・アート系雑誌での新人賞入選をきっかけに作家業をスタート。塾講師、酒屋の配達員、デリヘルの事務スタッフなど様々な職を転々としたのち、現在はフリーライターとして活動中。足を踏み入れるとスリルを味わえそうな怪しい街並み、怪しいビルの風俗店を探し歩いている。

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