中国人相手に売春するAV女優の闇

私はAV業界に数年ほど身を置いていました。

当時の体験ルポはこちら↓

業界に飛び込んだキッカケは、お金。当時夜のお仕事もしていましたから、若い頃はお金に目がなかったのです。
 
そして後は単純に、アダルト業界へ興味があったのです。
 
よく事務所のバックにはヤクザが～とか、女優は海外に売られてしまい消息不明・・・なんて話を聞くじゃないですか？
 
当時怖いものなんて無かった私は、そういった話を聞いて俄然興味を持ってしまったんですね。
 
心のどこかでそんなのあるわけない、とちょっと小馬鹿にしていた部分もありましたから・・・。
 
今回はそんな、AV女優時代に見てしまった闇の部分をお話したいと思います。

「アダルト業界はクリーンです」強く主張するオトナたち

まず業界へ入った時の話を少しさせて下さい。
 
私は最初、AV事務所へはスカウトマンを通さずに入りました。
 
今時女優としてデビューしたがる女の子は非常に多く、自力で事務所を探す子も多いんだとか。
 
それでも大抵女優になりたがる子は、夜の商売（＝夜職）上がりがほとんど。だからスカウトマンとズブズブであるパターンがよく見られるんですね。
 
ですから初めに事務所へ面接へ行ったとき、夜職をしているのに自力で来たの？と非常に驚かれたのを覚えています。
 
私は夜職の時からあまりスカウトに頼らない主義でしたから、「そう驚くこともなくない？」という感じでしたけども。笑
 
事務所としては彼らにレベルの高い女の子を連れてきてもらうのは、非常に有難いこと。
 
ですが"イイ仕事"をしてくれたのなら、当たり前ですが報酬を支払わなくてはなりません。
 
これを業界用語で「スカウトバック」というのですが、「連れてきてくれたからハイ、紹介料！」で終わるものではありません。
 
その女の子が同じ事務所で続けている限り、永遠にバックを払い続けなくてはならないのです。
 
ですから私みたいな、裏に何もついていない人は嬉しいわけです。何も他に払わなくて済みますから。笑
 
トントン拍子で所属の話は進み、事務所の人間はアダルト業界について説明してくれます。
 
もう業界はすでに厳しくなっていて、顔付きの身分証がないと撮影おろか、メーカーの人間との顔合わせさえ不可能なこと。性病検査が徹底されていること、などなど。
 
「アダルト業界はクリーンになったからね」
 
事務所の人間も、メーカーの人間も、撮影スタッフでさえ皆口を揃えて言います。
 
私は夜職もやっていましたし、ある程度人を疑う心は持ち合わせていました。
 
ですがあまりに「フツー」の世界で拍子抜けしてしまい、ヤクザがなんだ、消息不明がどうだという話は嘘なんじゃないか？と思い始めていました。
 
裸になってセックスをする世界なのに、「フツー」と思ってしまうことがおかしいですよね。私もきっと狂っていたのでしょう。

表向きはクリーン、でも・・・

正直なところ、始めてからしばらくはあまり業界の闇に目を向けていませんでした。
 
他の女優と関わることも有りませんし、ただきた仕事をひたすらこなすだけ。現場の人間とも、込み入った話をしたことはなかったんです。
 
だから「クリーン」という言葉を信じていました。
 
しかし私の気持ちがひっくり返ったのが、デビューして少し経過した頃。
たまたま共演した女の子と、仲良くなった時からです。
 
その女の子はとても可愛くて、お金を稼ぐために東京へ来たと言います。
 
お金の為にこの仕事をしているのは私も同じ。すぐに意気投合し、プライベートでも遊ぶようになりました。
 
その子を仮にAとしましょう。AはAV女優とソープランドを掛け持ちしていて、連日連夜働くしっかり者でした。
 
ソープランドも早朝営業をしているところで、撮影の無い日は毎日のように勤務をしていましたね。
お金の為に上京してきたくらいですから、稼ぐことに対しての姿勢がスゴイのです。
 
でも私はそこが良いと思っていました。
 
だって若いうちしかできない仕事ですし、やる気ゼロよりガッツがある方が良いに決まっているじゃないですか？
 
だからAのことを、心から好いていました。良い友達ができたと喜んでいた矢先です。
 
 
「あのさ、ウリに興味ない？」
 
 
突然彼女からきたLINEに、私は戸惑ってしまいます。
 
「ウリ」って・・・と文字をずっと見つめていたのですが、意味は分かっています。
 
既読をつけたまま返信に戸惑っていると、立て続けにメッセージは送られてくるのです。
 
 
「中国人のウリなんだけど、高いと一晩で〇万入るから」
 
 
「基本言葉通じないけど、終わったらすぐ帰れるからラクだよ！」
 
 
「どう？やる？」
 
 
ウリとはつまり、AV女優達が中国人のお相手をすること。
 
しかしこれは一般的な風俗店の仕事ではありません。その手の業者が次々と声を掛け成り立っている商売、つまり裏ルートのお仕事だったのです。

中国人相手の売春が蔓延するAV業界、ハマる女優たち

後から聞いた話ですが、Aはウリにすっかり味をしめてソープランドを退店していたのだとか。
 
中国人相手への売春は、最早女優の間では当たり前となっているようで、何も今に始まった話ではありません。
 
相場も決まっていませんし、相手によって金額は大幅に変わります。売れている女優になら数千万支払っていも良い、そんな中国人も多く存在するのです。
 
売れていない女優でも、案件によっては一晩3～10万。それに終わったらすぐに帰宅して構わないのですから、風俗よりキャバクラより効率がはるかに良いのです。
 
それにほとんどの相手は日本語が通じないと言います。
だから一般的な風俗店のように、プレイ後もトークをするといったサービスは一切必要ありません。
 
だから皆、女優同士での誘いを受けてウリをしてしまうのです。
 
近頃のアダルト業界ははギャラも安くなり、脱いでいるのに生活が厳しい女の子が増えています。
 
AV女優と風俗嬢、AV女優とキャバ嬢、等と二足の草鞋を履かなくては稼げないような子も多いのです。だからより、おいしい話があれば飛びついてしまうのでしょう。
 
AV女優の名前を使って風俗店に在籍する子が増えたのも、上記のような理由です。

ギャラと引き換えとなった代償、深い闇

皆簡単に手を染めてしまいますが、ウリはもちろん違法ですよ。
 
風俗店のように許可を取っているわけでもありません。だから実質、援助交際と何ら変わりないのです。
 
そのため全てが自己責任。
 
何かあったとしても、紹介した業者は何もしてくれないのです。基本的には高いお金を払っているお客様の言いなりでしょう。
 
ルールをきちんと定めたお店でもありませんから全てが曖昧。
 
Aの話によればお客様を怒らせ、当初のギャラが20万と聞いていたところ3万しか支払われなかった、コンドームを着用してもらえなかった、という話はよくあることだそう。
 
中には違法薬物を打たれ、未だに入院をしている女の子もいます。
 
本来なら事件として取り上げられるはずですが、違法なことでお金を稼いでいるのですから、誰にも頼れません。もし口を滑らせれば、自分が捕まってしまいます。
 
「AV業界はクリーン」、皆口を揃えて言いますが果たして本当でしょうか。
 
表に出ず、裏で全てを解決させている業界のどこかクリーンなのでしょう？
 
業者は時に個人ではなく、プロダクションの人間にも声を掛けています。
 
所属事務所丸ごと、違法業者とズブズブ・・・なんてところも存在するんですよ。
 
 
私は結局Aとは疎遠になり、業界への不信感が募ってAV女優を引退しました。
 
今となってはただの会社員です。ついこの前まで脱いでいたような女が、素知らぬ顔をしてお昼の世界にいるのですから、自分でも笑ってしまいますよ。
 
今でもアダルト業界のことを思い返しますが、やはりどこか狂っていると思います。
 
一般的な感覚だけを持ち合わせたら生き残れないのでしょう。
 
アダルト業界の真実は全て闇の中。その闇を彷徨う女の子・オトナ達がいる以上、暗闇が晴れることはないのです。

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