大阪のディープスポット十三(じゅうそう)に素人の女性が客を取っているマンヘル(マンションヘルス)があるという噂を聞き、独自に調査を開始したのが2019年のことでした。
入手できた情報のほとんどは取るに足らないガセネタの類でしたが、中には実際に素人マンヘルを利用したという男性もいて、有力な証言をひとつふたつ得ることができました。
素人マンヘルといっても、まったくの素人女性がいきなり売春まがいのことを始めるはずはなく、元風俗嬢やAV出演歴のある女性がマンションの一室を使って客を取っていた、というのが実情です。
メンズエステは性風俗店の代用にはならない
未曽有のコロナ騒ぎで多くの風俗店が打撃を受け、困窮した女性たちはSNSや出会い系サイトを利用した「パパ活」に走りました。
デリヘルなどに代表される従来の風俗店には相変わらず客足が戻らず、代わってオナクラやメンズエステといった粘膜接触のない業態の風俗店が現在、主流となりつつあります。
しかし、オナクラはともかく、原則として性的サービスが提供されないメンズエステが従来の風俗店に取って代わることなどあるのだろうか。私はその点に疑問を抱いていました。
一般的に性風俗というのは射精産業とも呼ばれ、「抜き」サービスがあってこその風俗だと私は思っています。多くの男性客は最終的に射精することで満足してプレイを終えられる。それが風俗で遊ぶことの一番の目的ではないでしょうか。
そう考えると、メンズエステは性風俗に取って代わる存在にはならないだろうと思うと同時に、いずれ近いうちに人気に衰えが見え始めるか、あるいは〝風俗化〟していくのではないかと考えていました。
そして、その考えは的中しました。
メンズエステを装った違法店が増えている
メンズエステとして営業しながら、実はヘルス店なみの性的サービスをしている店が多数あるという事実が、この4年に及んだコロナ渦で明らかになったのです。
もちろん、ほとんどの店は健全なエステなのですが、違法に性的サービスを提供している店がけっこうな割合で存在していたということなのです。
そもそもメンズエステのコンセプト自体が違法な性的サービスを助長しかねないものです。女性のセラピストが裸の男性の体を隅々まで丁寧にマッサージしてくれるわけですから、男性にしてみれば施術中はずっとムラムラしっぱなしといった具合です。
男性客の多くは常に想定外のアクシデントを期待しているのではないでしょうか。そんな客の心理を利用して、意図的に違法なサービスを提供する店があってもまったく不思議ではありません。
ネットの掲示板や口コミサイトなどを見れば、それらしい店の噂はいくらでも出てきますから、それを狙って来店する男性客も少なからずいることでしょう。
メンズエステという看板を隠れ蓑にして、実際は違法な性的サービスを提供するのは決して難しいことではありません。
派遣型の店ならともかく、店舗型エステでありながら電話番号のみで所在地を表記していない店はかなり多いです。
客が電話をかけ、予約をして初めて、施術ルームがあるマンションやビルの部屋へと案内されるシステムになっているわけです。
「施術ルームは完全個室のプライベート空間であり受付をする店舗ではないため、所在地を明かしていない」というのが店側の建前のようですが…。
このシステム自体を否定するつもりはまったくありませんが、電話番号だけで所在地を表記しないというのは、昔から中国エステの違法店がとってきた常套手段であることから、私みたいなチャイエス好きはどうしても邪推してしまいます。
マンヘルざんまいだった人気メンズエステ
2019年の春に大阪の日本橋で違法DVD販売店7店舗が一斉摘発を受けたのを皮切りに、この5年間で大阪府下の違法風俗店やきわどいサービスを提供するメンズエステなどが次々に摘発されていきました。
2025年開催予定の『大阪・関西万博』に向けてクリーンな街づくりを目指す行政の指導のもと、警察当局も浄化作戦に本腰を入れ始めたのだと思われます。
そんなさ中、大阪市内で営業していた『エ〇テ〇想』という人気メンズエステが摘発されたというニュースが飛び込んできました。
『エ〇テ〇想』は大阪市浪速区や天王寺区でメンズエステを装った違法な性風俗店を営業していて、複数のマンションで計8部屋を施術ルームとして賃貸し、セラピストの女性が全裸で性的サービスをおこなうオプションを提供していたそうです。
逮捕されたのは経営者の〇澤〇樹ら3名で、なかなか手広い商売をしていたようですが、あくまで個人経営で、グループなどには属していなかったと言われています。
この店もやはり公式サイトなどに店舗所在地は表記しておらず、電話で予約してきた客に対してのみ施術ルームの場所を教えるシステムだったのは言うまでもありません。
現役AV女優がマンヘルで働いていた!
メンズエステの看板を隠れ蓑に、複数のマンションで8部屋も使って堂々とマンヘル営業をしていたことにも驚かされましたが、その後、私が個人的に調査してみたところ、さらに驚くべき事実が発覚したのでした。
実際に『エ〇テ〇想』を利用した男性からの証言で、なんと、現役のAV女優が在籍していたことがわかったのです。
「〇内〇香」という女優(旧芸名は〇内〇果子)で、看護師として働きながらAVにも出演しているそうです。
デビューから数か月後には『週刊プレイボーイ』の次世代美巨尻AV女優ベスト10に選出されているので、期待の新人だったのだろうと思います。
単体作品も多数リリースされており、AV好きの人ならおそらく名前を知っている女優なのではないでしょうか。
十三にもあった、マンヘルまがいのメンズエステ!
摘発された『エ〇テ〇想』のような、メンズエステを装ったマンヘルというのは探せばいくらでも出てくると思います。
店自体が違法なサービスを提供している場合もあれば、一部のセラピストが個人的にそういったサービスをおこなっているパターンもあるでしょう。
いずれにしてもメンズエステという看板は、そういった違法な性的サービスをおこなうには絶好の隠れ蓑になるのだと思います。
さて、私が2019年から開始した独自調査の一環として、大阪のディープスポット十三にもメンズエステを装ったマンヘルがないかどうか調べてみました。
結論から言うと、人気店はどこも概ね健全なサービスをしているようです。違法な噂はほとんど出てきません。
しかし、エステサイトの人気ランキング10位以下の店になると、違法なサービスをしているという噂がちらほら聞こえてきます。
追加料金を払えば手コキサービスが付いてくるとか、中には本番までできるセラピストもいるといった書き込みが、ネット掲示板などで見つかります。
十三を拠点にしているメンズエステの中で、私が調べた範囲で、違法な性的サービスがおこなわれている確率が高そうな店を以下に挙げておきます。
A店
この店は淀川区役所から徒歩数分の場所にあるマンションを施術ルームとして使っています。40代くらいの熟女セラピストが多いという噂もありますが、追加料金を支払えば手コキサービスくらいはあるようです。
B店
理由はわかりませんが、他店に比べて外国人客の利用が多いと聞きます。系列店がいくつかあり、比較的〝寛容〟なセラピストが多いみたいです。
C店
もともと中国エステだった店です。現在は日本人エステになっており、熟女セラピストが多いと聞きますが、公式サイトには以前のまま若い中国美女の写真が使われています(笑)。
珍しく所在地を表記している店です。料金設定は中国エステだった頃と同じですが、これはあくまで表向きのものでしょう。
D店
十三を拠点とするメンズエステの中では最もウハウハな噂の多い店です。施術ルームは駅から徒歩3分~10分以上で、十三界隈の複数のマンションに点在しています。
若いセラピストが多いわりに梅田や難波のメンズエステと比べると料金的にはややリーズナブルで、利用しやすい店かと思います。
ちなみに、この店が施術ルームのひとつとして使っているのは、私が以前つきとめた素人マンヘルが入居していたマンションの向かいの物件です。
パパ活で稼げない女性たち
「パパ活」に走る女性が増え続けていると言われていますが、実際に満足のいく収入が得られる女性はそれほど多くないという話を聞きます。
いちどはパパ活に流れたものの、思ったほど稼げず、結局また風俗店に出戻りしたという女性たちが、2023年以降は増えているそうです。
SNSや出会い系サイトを使って、客になってくれそうな男性とやり取りをするわけですが、1日に何人もの客がつくことなどまずないのが現状です。また、個人で商売をする上でのリスクもあります。
コロナ騒ぎの影響で多くの風俗店から客足が遠のいているのは事実ですが、人気店や人気嬢であれば1日に3人以上の客がつくことは不況の現在でもまだまだ可能です。
パパ活でたった1人の客を苦労してつかまえるよりも、風俗店に在籍するほうが効率よく確実に収入を得られると考える女性もいるのではないでしょうか。
パパ活で稼げなかった女性たちの何割かは、粘膜接触や性的サービスのないメンズエステに入店したと思われます。
しかし、いまだ不景気が解消される気配はありません。メンズエステで働く女性たちの中に、もっと稼ぎたくて、客から追加料金を受け取って違法な性的サービスをおこなう人が出てくるのは不思議ではありません。
店側にとっても、メンズエステの風俗化を完全に避けることは難しいでしょうし、店によっては、セラピストに対して意図的に性的サービスをするよう促していることもあると思います。
違法風俗店やきわどいサービスを提供するメンズエステへの取り締まり強化は今後も継続されると考えられます。しかし同時に、メンズエステの看板を隠れ蓑にしたマンヘル営業、風俗化するメンズエステの数も増加していくのではないかと、私は予想しています。