今回は、私がこれまでに読んだ中でとくに印象に残った官能小説をジャンル別に紹介してみたいと思います。これから官能小説を読んでみようと思っている方の参考になれば幸いです。
バージンだと焼き鳥は焼けない?グルメ官能小説の良作!
官能小説の中ではライトノベルに分類される作品。『今夜は生でイッちゃって』というタイトルはもちろん、表紙のイラストもかなりインパクトがあります。
エプロン姿で焼き鳥を焼いている若い女の子の胸のふくらみ、ノースリーブからチラ見えしている腋。それを見た瞬間、迷わずこの本を購入してしまった私。
官能小説というのは、中身だけでなく表紙のイラストも重要なのだということを知るきっかけになった最初の作品でもありました。
父親が病に倒れ、ひとりで実家の焼き鳥屋を切り盛りすることになった娘の雛子と、実家の焼き鳥屋を継がずにサラリーマンになった櫛田誠人の出会いから物語は始まります。
調理場に立つのも初めてで、まともに焼き鳥を焼けない雛子の力になってやろうと奔走する誠人。
彼に連れられてライバル店を見学に訪れた雛子は、見事な串さばきを見せる女性店員から焼き鳥の極意を教えられます。「バージンだと焼き鳥は焼けない」女性店員からそう言われ、いまだ男性経験のない雛子はショックを受けます。
いっぽうの誠人は、あるとき幻の鶏を飼育する謎の人妻と出会い、誘惑されて体の関係を持ったあと、彼女から高度な串打ちの技術を伝授されます。
やがてふたりがたどり着いた答えは、「焼き鳥とセックスは同じだ!」というものでした。
今の自分に必要なのはセックスを知ることだと悟った雛子は、誠人に自ら処女を捧げる覚悟を決めます。
生肉に上手く串打ちする技術と処女膜を姦通することには共通するものがある…という、ちょっと強引すぎる発想のもと、ふたりは結ばれることになるのですが、そこは官能小説ならではの味付けだと思えば楽しめます。
誠人とのセックスで処女を喪失した雛子は、雛鳥から成鳥へと姿を変え、甲高い声で鳴いたのでした。
笑撃!忍法〝園児の術!〟
この作品もライトノベルですが、まず登場人物のキャラクター設定に唖然とさせられます。物語の主人公である大学生・服部恭三は、伊賀忍者の総領といわれる服部半蔵の傍系で、この現代にあって高度な忍術が使える人物なのです。
あるとき恭三は、兄嫁で内科医の優子から、「あなた、幼児の姿になれるわよね?わたしの息子になりすまして保育園でいじめっ子を懲らしめてきてほしいの」と頼まれます。
そこで恭三は、忍術を使って幼児の姿になるのですが、その忍術にはちょっと中途半端なところがあって、自分の体を小さくして幼児のサイズにするといっても、漫画やアニメのように「どろんっ!」と一瞬で変身するわけではないのです。
バスルームに閉じこもって大量の汗をかき、体液を必要最小限になるまで排出させ、次に骨格を縮めていきます。開いた扇子を折りたたむように肋骨をたたむと、頭がい骨や顎の骨格まで、まるで座椅子の角度を変えるようにサイズを縮めていくという、一般的な忍術のイメージとはまるでちがったもの。
また、幼児のサイズになることはできても肉体はあくまで大人のまま。体毛も生えているので、しっかり手入れをしなくてはなりません。
このキャラクター設定を読んだ時点で、この小説はある意味「トンデモ本」だと思いました。発想が大胆すぎます(笑)。
精神年齢も大人のままなので、もちろんエロいことも考え、勃起も射精もします。おかげで恭三はやりたい放題。保育園の美人保育士を相手に欲望を爆発させてしまいます。
勃起してしまうと、これは病気で普通の子供とはちがい生まれつき発育に問題があるのだと言い訳をし、保育士の女性に泣きつき、中出しセックスまでしてしまうという、めちゃくちゃなストーリーです。
自身の忍術の旨い使い道に味を占めた恭三の暴挙はどんどんエスカレートしていき、大学の同級生の女の子や、保育園にいるいじめっ子の母親とも体の関係を持ってしまいます。
さらに後半では、同級生の女の子と保育士の女性のふたりを相手に3Pセックスまで展開。ここまでくるともうあきれて何も言えなくなってしまいますが、こういう馬鹿げたストーリーもまた、官能小説ならではの醍醐味と言えます。馬鹿げてはいるものの、退屈することなく最後まで一気読みできてしまうテンポの良さが気持ちよかったです。
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官能小説だとあなどってはいけない。ハードボイルドエロスの傑作!
今回ご紹介する5作の中で、私がもっとも夢中で読んだのがこちら。すでに8巻まで刊行されている「処女刑事シリーズ」の大阪編です。
ストーリーの展開が見事で、官能小説の枠を超えて楽しめるスリリングな作品。もちろん官能小説ならではのシーンも満載ですが、それを除いても文句のつけようがないくらい完成度の高い、ハードボイルドなフィーリングを持ったエンターテインメント小説に仕上がっています。
あるとき駐車違反の取り締まり中にパンチラ盗撮被害に遭ってしまうミニパトガールの朝野波留。その犯人を追う過程で様々な事件に巻き込まれていきます。
突然の辞令により、警察庁直轄の裏風俗対策部隊「性活安全課(通称・エロ担)」に配属されることになった波留は、美人キャリアの真木洋子率いるチームの一員として、大阪の裏風俗を牛耳る巨悪に挑むことになります。
大阪を「性都」に変えようと画策する政界、財界、黒社会の悪人どもの巧妙な手口の前に苦戦しながらも、黒幕の逮捕へと一歩一歩近づいていく「性活安全課」のメンバー。
活劇の中にもエロの要素が豊富にちりばめられていて、読みながら興奮しすぎて勃起してしまうこともありました。
大阪を舞台にした本作は、大阪都構想やカジノ計画、阪神地区のフリーポート化など、実際の大阪の行政をもとにして描かれている部分が多く、大阪在住の私としてはすごくリアリティーを感じられ、感情移入しやすかったとも言えます。
事件の黒幕の中には、明らかに橋〇徹をモデルにしたと思われる前大阪市長なんかもいて、ちょっと笑ってしまいました。
クライマックスでは、監禁された波留がその前大阪市長にレイプされ処女を奪われるシーンがあり、こういうストーリーが読めるのも官能小説の醍醐味だと思いました。
最初にも書きましたが、この作品は官能小説というジャンルの枠を超えて楽しめる、一級品のエンターテインメント小説です。今回紹介した「大阪バイブレーション」だけでなく、同シリーズの他の作品もぜひ読んでいただきたいです。
ライダースーツの下の純白の下着を脱がされて…。
こちらも「処女刑事シリーズ」と同様、ハードボイルドのフィーリングを持ったセクシー×サスペンスものの官能小説です。
妻を亡くし失意のどん底で生きる中年男性・本田芳郎のもとに、ある日突然、美しく色っぽい人妻・友里恵から復讐代行の依頼が舞い込みます。
彼女は借金トラブルがもとで特殊詐欺グループの手伝いをさせられるはめになってしまい、助けてほしいと言うが、芳郎には何の話なのかさっぱりわかりません。どうやら彼女は芳郎のことを復讐代行業者と勘違いしているようなのです。
芳郎は自分が復讐代行業者ではないことを説明しますが、詐欺グループとかかわってしまったことによる不安や恐怖、罪悪感からか、彼女の思い込みは激しく、芳郎の言葉など聞く耳を持たず、とにかく助けてほしいと頭を下げるばかり。
報酬の前金として百万円を彼の前に置く友里恵。受け取れないと言う彼の言葉を、金額が足りないのだと勘違いした彼女は、「足りない分は、わたしの身体でお支払いします」と言い、その場で服を脱ぎ始めます。
とにかく彼女を追い返そうとする芳郎でしたが、人妻の美しい裸体を見てしまうと欲望を抑えきれなくなり…。
友里恵と関係を持ってしまった芳郎は、彼女と同様に特殊詐欺グループに弱みを握られている人妻ふたりからも復讐代行の依頼をされたうえ、男女の関係になってしまいます。
3人の人妻とのセックスシーンにけっこうなページ数が割かれていて、ものすごく濃厚な筆致で描かれています。これらのシーンを読んだだけで私はすっかり興奮してしまい、我慢汁をたっぷり漏らしてしまいました。
人妻3人と関係を持ってしまったことで引っ込みがつかなくなった芳郎は、仕方なく特殊詐欺グループとの接触を試みますが、しょせんは素人。グループの裏にはびこる半グレ集団や暴力団員に痛めつけられてしまいますが…。
窮地に立たされた芳郎のもとに突如現れたライダースーツの美女。あっという間にヤクザどもを倒してしまった彼女こそが、伝説の復讐代行屋・矢島香澄でした。
その後も、芳郎が危険な状況に陥るたびにそのライダースーツの美女が現れ、彼を助けてくれるようになります。
芳郎が住んでいるアパートの部屋は以前、香澄が依頼人との連絡場所に使っていたそうで、そのおかげで芳郎は事件に巻き込まれてしまったということを知ります。
作品の後半には矢島香澄の壮絶な過去を描いた回想シーンが挿入されているのですが、そこにもエロの要素がたっぷり詰まっていて、スリルと性的興奮を同時に味わうことができます。
クライマックスのアクションシーンでは、香澄が10人以上のヤクザに囲まれ、監禁されてしまいます。身動きのとれない状態でライダースーツを脱がされ輪姦される香澄を助けるために組事務所に乗り込んでいく芳郎。
すべてが終わったあと、夜の砂浜でふたりは結ばれます。ここでのセックスシーンもまた濃厚で、最初の人妻との絡みからラストシーンまで興奮できる場面がずっと続きます。息も継がせぬとは、まさにこういう作品のことをいうのだなと、感心しながら最後まで読み終えました。
この「復讐代行屋・矢島香澄シリーズ」は現在までに3作品が出版されていますが、ぜひ他の2作も読んでみたいと思いました。
濃密な性描写と圧巻のストーリーテリングに酔う
官能小説の老舗フランス書院から2021年に出版され、結城彩雨特別賞を受賞した本作。大型新人としてデビューした設楽玲の濃厚な筆致と圧巻のストーリーテリングは、多くの読者を魅了しました。
この本を書店で見つけたとき、私は迷わず購入しました。表紙のイラストのインパクトが強烈でした。こんなエロい女性のイラストが描かれていたら、中身を読まずともその場でフル勃起して暴発してしまいそうでした(さすがに書店内で勃起&射精したら通報されますが)。
本作では最初から最後まで一貫して、長男の嫁・紗枝が義父にレイプされるシーンが描かれているのですが、すべての描写が濃密かつ刺激的で、読んでいて興奮が冷める暇がありませんでした。
義父の所業はほとんど悪魔的で、自らの欲望のおもむくままに、何のためらいもなく長男の嫁をいたぶり続けます。子供ができない紗枝に「種付け」と称して中出しセックスを強要し、ソープ嬢のように奉仕させ、無理やりアナル開発をし…。
「これ以上ひどいことをされたくなければ愛人になれ」と要求する義父。紗枝が断ると、押し入れに仕掛けてあった隠しカメラを見せ、息子に全部ばらすぞと脅してきます。
性描写の中には刺激が強すぎて読み飛ばしたくなるシーンもありましたが、作者のストーリーテリングの巧みさにより途中で止めることができず、470ページという分量を一気に読み切ってしまいました。
悪魔と化した義父の欲望はとどまることを知らず、次男(紗枝の夫の弟)の龍彦とも結託し、紗枝の体を弄びます。最終章では義父と龍彦との3Pセックスで膣とアナルを同時に貫かれ、ついに紗枝は陥落してしまうのでした。
とにかく、ものすごく濃いエネルギーを感じさせる小説です。先に挙げた4作のようにキャラクターや物語に感情移入して楽しむタイプの作品でありませんが、性描写における興奮度は間違いなく5作中最高です。ぜひ一読していただきたい作品です。
おススメのジャンル別官能小説5選まとめ
私が官能小説の面白さに気づき始めたのは、じつはつい最近になってからのことです。ほんの数年前までは官能小説というものを読んだことがありませんでした。苦手意識があったとか、一方的に毛嫌いしていたとかいうわけではなく、興味はあったものの、他のジャンルの本を読むことで手一杯だったこともあって、なんとなくスルーしていた感じでした。
未曽有のコロナ騒ぎのおかげで風俗通いができなくなり、AV動画をダウンロード視聴する機会が増えました。あるとき、DMM.comで動画を購入した際、同サイトで官能小説の電子版も販売されていることを知りました。そこで見た官能小説の表紙は、自分がこれまでイメージしていたものとはかけはなれたポップなものでした。
官能小説というと、老舗であるフランス書院などから出版されている、昭和ロマンポルノのような匂いが漂う表紙のものをイメージしていた私でしたが、最近ではライトノベル風の、気軽に手に取って読めそうなものがかなり多くなってきていることを知りました。
今回は、私がこれまでに手に取った官能小説の中から、とくに夢中になって読んだ5作をご紹介しました。これから官能小説を読んでみようと考えている皆さんの、作品選びの一助となれば幸いです。