ホステスとの怪しい関係がママにバレてしまい店から出禁を喰らった恥ずかしい話。

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ホステスとの怪しい関係がママにバレてしまい店から出禁を喰らった恥ずかしい話。

エロい体験談

なかぞの 0 1,951 2020/11/09
今回もまた、酒屋の配達員だった頃の話をしてみようと思います。

夜の世界の人たちと親しくなり、楽しかったこと、怖かったこと、あっと驚くようなこと、色々ありましたが、中にはちょっとばかり恥ずかしい思いをした出来事もありました。

苦手な美人ママ

私が大阪の十三を中心に配達に回っていた頃の話です。
『A』(仮名)というそのスナックは、ママがひとりで切り盛りするカウンターだけの小さな店で、住宅街にほど近い場所にひっそりと軒を構えていました。

ママは当時40代後半くらいだったでしょうか。小柄でしたが、すごく美人で、見ようによっては気の強そうな印象を受けました。いつも体のラインがはっきりと出る服装をしていて、けっこうな巨乳であることが見て取れました。

じつは、私はそのママが苦手だったのです。悪い人ではなさそうなのですが、どこかトゲのある物の言い方をする人で、私が商品や価格の説明などをした際、いつもなぜかグサッと刺さるような返答をしてくるのです。そのときの目つきも鋭くて、なんか怖い人だなあと思ってしまいました。

スナック『A』から注文が入ると少し憂鬱な気分になってしまい、配達を代わってもらえないかなあと思い、先輩従業員に目顔でさりげなくSOSのサインを送っていたのですが、まったく気づいてもらえませんでした。

そんな、苦手なママがいるスナック『A』でしたが、のちにちょっと皮肉な結末を迎えることになったのです。
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新人ホステスとの出会い

配達に行くようになって半年ほど過ぎた頃、『A』のカウンターに若いホステスが立つようになりました。ママからその瑠美(仮名)という女の子を紹介され、「わたしは8時頃にならないと出勤しないから」と言われました。苦手なママと顔を合わせなくて済むようになり、私は正直ほっとしました。

2、3日してまた『A』へ納品に行くと、瑠美さんはすでに開店準備を終え、カウンターのスツールに座って携帯電話をいじっていました。

「まいどでーす!」
「あ、おはようございまーす」

瑠美さんはスツールから降りると、商品を運ぶのを手伝おうとしました。

「いいですよ、全部こっちでやりますから」

私はウイスキーや焼酎をカウンターの上に並べると、生ビールの19ℓ樽をカウンターの中へ運び入れました。

「あのぅ、ビールの付け替えのやり方がわからないんですけど…」
「あ、そうなんですか。じゃあ、ぼくがやって帰ります」

以前はママが樽の取り換えからサーバーの洗浄まで全部やっていたのですが、瑠美さんはまだそこまで教えてもらっていないようでした。

「いちおう説明しておきますので、見ててくださいね」

私はビール樽の交換方法やガスボンベの扱いについて、ゆっくり手本を見せながら説明しました。

この日の瑠美さんはノースリーブの黒のタイトめのワンピースを着ていたのですが、彼女の美脚と〝エロい〟体つきに、私はつい見惚れてしまいました。右肩にはワンポイントのタトゥーが入っていました。私の視線に気づいた彼女が、一瞬恥ずかしそうな表情を浮かべたのがわかりました。

「サーバーの洗浄方法については、また次のときに説明しますので」

この日はあとの配達がつかえていてあまり時間がありませんでした。

代金を受け取り、領収証を渡す際、瑠美さんが私の目を見てニコッと笑いました。私にはそれが、単なるポーズや社交辞令以上の意味があるような気がしてなりませんでした。

膨らむ妄想

1週間も経たずに『A』からまた注文が入り、配達に向かいました。

「まいどでーす!」

私が生ビールの19ℓ樽を抱えて店内へ入り、いつものように声をかけても、なぜか返事がありませんでした。

トイレにでも行ってるのかなと思い、生ビールをカウンターの中へ運んでいると、奥の厨房から瑠美さんがプラスチックの大きな桶のようなものを抱えて出てきました。

「おはようございまーす」

彼女は大きな桶をその場に置くと、ふうーっと息をつきました。

「なんですか、それ?」
「キムチなんですよ。最近ママがキムチを漬け始めて…すいませんけど、ちょっと手伝ってもらっていいですか?」

彼女に言われ、私はその大きな桶をカウンターの中へ運び入れました。生ビールの19ℓ樽よりも明らかに重く、女性がひとりで運ぶのは大変だろうと思いました。

瑠美さんがキムチをタッパーに小分けする作業を始めたのですが、狭い店内に匂いが充満し、息が詰まりそうになりました。彼女が換気扇のスイッチを入れ、私も入り口のドアを少し開けておきました。

そのあと、瑠美さんにビールサーバーの洗浄方法を説明しました。

ふたりで狭いカウンター内で作業をしていると、どうしても手や体が触れ合ってしまい、私はそのたびにエロのスイッチが入りそうになり、平静を保つ努力をしなければなりませんでした。

営業時間前だったので、彼女はまだ着替えをしておらず、セーターとジーンズというラフな恰好でしたが、ほどよく膨らんだ胸元や形の良いヒップラインを横目で盗み見しながら、私はあらぬ妄想を膨らませていました。危うく股間のほうも膨らみそうになりましたが、なんとかこらえました。

ひと通り作業を終え、代金を受け取って領収証を差し出したとき、瑠美さんが両手で私の手を包むようにして受け取りました。そして、私の目を見て少し恥ずかしそうな表情でにこっと笑いかけたのでした。

彼女は自分に気があるのかもしれない。このチャンスを逃すと次はないかもしれない。瞬時にそう感じた私は、一か八かで彼女の手にそっと自分の手を触れてみました。すると彼女が、今度ははっきりとわかるくらいに、にこっと笑って見せたのでした。

秘密の時間の始まり

翌週、また『A』から注文があり、私は期待に胸を膨らませながら配達に向かいました。

いつものように生ビールの19ℓ樽をカウンターの中へ運び入れると、瑠美さんが気を利かして、空になった樽をサーバーから外そうとしてくれました。しかし連結部分が固くなっていてレバーが回らず、かなり苦労している様子でした。

彼女は背中の大きく開いたタイトなワンピースを着ていました。胸パッドが付いたタイプのワンピースなのでしょう、ブラジャーは着けていないようでした。

「いいですよ、ぼくがやりますから」

私の視線は彼女の背中にじっとこびりついたまま離れませんでした。彼女は綺麗な背中をしていました。背中が綺麗な人は全身の肌が綺麗なものです(あくまで私個人の独断と偏見です)。

瑠美さんに代わって私がレバーを回そうとしたのですが、かなり固くてなっていて動かず、両足で空樽を挟んで固定していたのですが、力を入れると樽のほうが動いてしまい、うまくいきませんでした。

「わたしが押さえてますから、思いっきり回してください」

瑠美さんは言うと、その場にしゃがんで両手で樽を押さえました。

ふと見ると、ワンピースの裾がずり上がって太腿が露わになっていました。上から覗き込むと胸の谷間がはっきりと見えました。

私は一瞬、下半身から力が抜けてしまい、樽ごと彼女を押し倒してしまいそうになりましたが、なんとか気を取り直して、手元のレバーに力を込めました。

サーバーのホース内に少量のガスが残っていたのか、ボンッという低い音とともに、連結部分が外れました。と同時に、樽からプシューッとビールの泡が噴き出し、瑠美さんの上に降りかかりました。

「キャッ!」

瑠美さんが顔をのけ反らせ、その場から飛び退きました。

「ごめんなさい!」

私はとっさに拭くものを探しましたが、見当たりませんでした。

「あ、大丈夫です」

彼女は自分でタオルを持ってくると、腕や首筋のあたりを拭いました。

「すいません、ここ拭いてもらってもいいですか?」
「え、どこですか?」

彼女が自分の背中のあたりを指し示しました。

「背中、濡れちゃったみたいなんです」
「あ、すいません」

彼女はタオルを渡すと、私のほうへ背中を向けました。

恐る恐るタオルを押し当てると、瑠美さんがピクッと体を震わせました。

彼女の綺麗な素肌を間近に見ながら、タオル越しにその感触を味わった私は、今にも暴走しそうな性欲を抑えるのに必死でした。股間のモノはすでに半勃起状態でした。

「こっちも拭いてもらっていいですか?」

彼女がワンピースの裾を少しめくり、タオルを握った私の手を自分の太腿のところへ持って行きました。

「え、いいんですか?」

太腿は少しも濡れていませんでした。彼女の意図に気づいた私は、一瞬冷静になり、これはハニートラップか何かじゃないか、あとで金を脅し取られたりするんじゃないかと考えてしまいました。

しかし、気づいたときにはタオルは取り払われ、私の手は彼女のむっちりした太腿に触れていました。ストッキングを着けていない素肌はすべすべしていて、私がゆっくりと手を滑らせ始めると、彼女は言葉にならないやわらかい吐息を漏らしました。

カウンターにもたれかかるようにして立つ彼女の腰に、私はそっと手を回しました。彼女のほうから顔を近づけてきて、お互い唇を重ねました。キスをしながら背中や尻を撫でても、彼女は嫌がるそぶりを見せませんでした。

突如ジーンズのポケットで携帯電話が鳴り、私は驚いて飛び上がりそうになりました。
愛撫する手を止め、「ちょっとごめんなさい」と言って体を離しました。彼女の手前、イラッとするのを顔に出さないように気を付けました。

電話は店主の奥さんからで、立て続けに5件注文が入ったからすぐに店に戻ってきてほしいと言われました。

店に戻っていったんトイレに用を足しに入ったのですが、下着をずらすとガマン汁でべっとり濡れていました。あのまま続けていたら暴発していたかもしれません。

その後も再び、瑠美さんと秘密の時間を持つ機会がありました。あきらかにいい感じになっているのが実感できたので、次に配達に行ったとき、思い切って彼女をデートに誘ってみようと決意しました。私の中で新しい何かが始まるような、そんな予感がしていました。

始まりの終わり

土曜日の夕方『A』へ配達に行くと、瑠美さんはスツールに腰を掛けて脚を組み、携帯電話をいじっていました。ミニスカートから覗く太腿を見た瞬間、私の手に彼女の肌の感触がよみがえってきた気がしました。

私が生ビールの樽を交換し終えるのを待っていた彼女が、口元にいやらしい笑みをたたえながらこちらへ歩いてきました。

「今日は忙しい?」
「ううん、土曜日だから暇。このあと配達もないよ」

カウンターの陰で私たちはどちらからともなく体を寄せ合うと、キスをしました。
彼女は胸元の大きく開いた服を着ていて、私がその膨らみにそっと手を触れると、フフッと小さく笑いました。

彼女が背中に手を回してきたので、私は彼女の尻を撫でながら徐々にミニスカートをまくり上げていきました。下着の上から尻を愛撫しても抵抗するそぶりは見せず、私の指がきわどい部分に触れた瞬間、「ああんっ」といやらしい声を漏らしました。

そのとき、背後でドアが開く音がして、私たちはとっさに体を離しました。瑠美さんは慌てて着衣の乱れを直しました。私はビールの空樽を抱えて、今まさにカウンターから出て行こうとしていた感じを装いました。

「あら、今日は早いのねえ」
「はい、土曜日は配達が少ないので…」

私は必死に平静を保ちながらカウンターの外へ出ると、ママのそばへ行き、支払をしてもらうためにウエストバッグから領収証を取り出しました。

「ちょっと待ってね」

ママが財布を出すためにバッグと手荷物をスツールの上に置いているとき、カウンターの中にいた瑠美さんが私にさりげなく目で合図を送ってきました。

こちらも同じようにさりげなく返せばよかったのですが、こういうことに慣れていない私は、思わず照れ笑いを浮かべてしまったのでした。

それに気づいたママが訝しげに私の顔を見ると、そのあと瑠美さんのほうへ鋭い視線を投げかけました。瑠美さんが気まずそうに視線をそらすのがわかりました。

ママは明らかに私のことを不審者扱いするような目で見ながら、1万円札をカウンターの上に置きました。私は領収証とお釣りを渡すと、ママの顔を見ないように視線を落としたまま「ありがとうございましたっ」と言い、急いで店をあとにしました。

「出禁!」

「おまえ、配達先でなんかやらかしたやろ」

翌日、店に出勤したとき、先輩従業員の男性からそう言われ、私はすぐに『A』のことだと思い当たりました。

「店の女にややこしいことしたんとちゃうやろなぁ?」

先輩はニヤニヤしながら言うと、私の尻をポンッと叩いて立ち去りました。

そのあと私は店主に呼ばれ、『A』のママから苦情があったことを告げられました。

「あんたが店の女の子にちょっかい出してるっちゅう話なんやけどな…」
「はぁ…」
「…いや、べつにママも怒ってはるわけやないねん。女の子のほうから言い寄ったみたいやっちゅう話やから…まあ、とりあえず、次からは立元(先輩)に行ってもらうことにするわ」
 
要するに、私はスナック『A』から出禁を喰らってしまったわけでした。瑠美さんとはいい感じになっていただけに、店主からそのことを告げられたときはかなりショックでした。

瑠美さんからまだ連絡先を聞いていなかったことを、ひどく後悔しました。少しでも脈ありだと感じたら、早めに連絡先を聞いておくべきだということを、未熟な私はこの経験を通じて学びました。

瑠美さんのことはもうあきらめようと思いましたが、せめて、あのゲスで手癖の悪い先輩に彼女がたらし込まれることにだけはなりませんようにと、心の中で祈り続けていました。


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この記事を書いた人

なかぞの

大阪府生まれ。22歳で文芸同人誌に参加。文学・アート系雑誌での新人賞入選をきっかけに作家業をスタート。塾講師、酒屋の配達員、デリヘルの事務スタッフなど様々な職を転々としたのち、現在はフリーライターとして活動中。足を踏み入れるとスリルを味わえそうな怪しい街並み、怪しいビルの風俗店を探し歩いている。

なかぞののツイッター
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