芸能人になることは私にとって子供の頃からの夢でした。きっかけは幼稚園の時にテレビで見た歌番組。ブラウン管の向こうで可愛い女の子達が踊って歌っている姿に魅了され、見よう見まねで振り付けを覚えて、自宅で妹をお客さんに見立てアイドルごっこをしたりしている間にアイドルになることが自分に取っての夢に変わっていました。
そんなアイドルを夢見ている私も中身は普通の女の子。思春期ともなれば他のこと同じように気になる男の子もできますし、恋愛に興味も出てきます。高校に入ってすぐに同じクラスのA君を好きになり、告白の末、付き合うことになりました。A君とは趣味から好きな食べ物まで共通する点が多く、一緒にいることが心地良く、隣に入るのが当たり前の存在になっていました。しかし、そんな幸せも終わりが近づいてきます。私は夢を叶えるために卒業をしたら東京に行く、アイドルになる以上、色恋沙汰はご法度だから彼とは別れなくてはいけない。
卒業式の前に彼を自宅近くの公園に呼び出し、理由を伝え別れを切り出しました。
「俺はみさきのこと好きだし別れたくない。このまま付き合い続けて将来結婚したいと思ってる」
まさか彼がそこまで考えてくれているとは思いもよらず、涙が溢れ思わずその提案を受け入れてしまいそうでした。しかし、夢は諦められない。
「ありがとう、そこまで思っててくれるなんて…ホントに嬉しい。でも、やっぱり夢は諦められない」
そう言うと彼は笑顔で
「そっか…。それなら仕方ないよな。頑張って夢を叶えてこいよ。俺はみさきが芸能界で活躍するのを楽しみにここで頑張るから」
彼のこういう優しい性格も私は好きでした。自分のためだけじゃない、彼や家族も含めて応援してくれる人のためにも絶対成功しなきゃと固く決意をし、卒業した翌日に東京へ向かいました。
東京で待っていた厳しい現実
アイドルを夢見て東京に出てきた私は、生活費を稼ぐためのアルバイトと平行して片っ端からアイドルのオーディションを受けました。自慢じゃありませんが私は学生時代はそこそこモテていて、男子から何度か告白されたことがあります。胸もそれなりに大きくスタイルにも自信があったこともあり、オーディションなんか簡単に受かるだろうと鷹を括っていました。
しかし現実はそう甘い物ではなく、1度だけテレビでも活躍しているアイドルグループの最終選考に残れたくらいでそれ以降は書類審査で落とされてしまい、面接すら辿り付けません。この時私はすでに19歳でアイドルとしては時間がない。オーディションに受からないのなら個人で活動すればいい。そう考えた私は地下アイドルになることを決めました。
芸名を決め、フリーの地下アイドルとしてスタートした私はここでもまた厳しい現実を見せつけられます。某国民的アイドルグループが大人気となったことで時代はアイドル戦国時代へ突入。私のように芸能界に入れずに個人活動をしている地下アイドルが次々と現れ激しい競争の中、私はあっという間に埋もれて行きました。
元々特筆した歌唱力もなく、そこそこスタイルと顔が良いくらいのレベルは腐るほどいるので当然の結果です。19歳で活動を始めてから細々と活動をすること2年が経過。地下アイドルが好きな熱心なファンはできましたが、相変らずの低空飛行が続き、そろそろ限界かなと諦め掛けたある日、私の運命を変える出来事が起きました。
芸能事務所への誘いと突きつけられた選択
その日もいつも通り渋谷の某スタジオでライブを終え自宅に向かっていると、突然20代後半と思しきスーツを来た男性が近寄ってきました。また、いつもの水商売のスカウトだなと察し、断ろうと口を開いた瞬間、男性から予想もしない言葉が飛び出しました。
「芸能事務所に興味ありませんか?」
「へ??」
まさかの言葉に頭が混乱状態。男性は続けざまに
「さっきのライブを見ていたんですけど、光るものを感じました。ぜひうちと契約してください」
と名刺を差し出してきました。受け取った名刺を見ると、聞いたことのないプロダクション。もしかしたら芸能事務所と偽って実はアダルトビデオに出演させられたりするんじゃないかと疑念を抱いていると、それを察した男性は
「大丈夫ですよ。うちはAVとかそういう会社じゃないですから。小さいけれど芸能界にコネクションはあるりますよ。1度事務所に来て話だけでも」
次の日、話を聞くために名刺に書かれた住所へ訪れるとこじんまりとした4階立ての雑居ビルの3階の窓に名刺に書かれた事務所の名前が記載されていることが確認できました。
中は雑然としていて自分がイメージしていた芸能事務所とは全く違います。しばらくすると社長と名乗る人物が現れ、年齢的にアイドルとして売り出すのは厳しいからグラビアとして活動しないかと提案されました。自分の希望する方向とは違いますが、芸能界に入ることさえできれば後は自分の努力次第でどうにかなると割り切って受けることにしました。
契約を交わすと早速社長からこの場所に行くようにと住所が書かれた紙を渡されました。まさかいきなり仕事が貰えるなんてと喜び勇んで訪れるとそこは都内でも有名な高級ホテルでした。紙を見ると住所の横に数字が書かれていることに気が付きました。
「これってもしかして部屋番号…?こんな所で撮影するのかしら」
紙に記載された部屋に辿り付きノックをすると扉が開き、中から40代くらいの中年男性が現れました。
「待ってましたよ。さあ、どうぞ」
中に案内されると男性以外には誰もいません。嫌な予感がした私は「失礼します」と踵を返して扉に向かおうとした瞬間
「帰っていいの?芸能界で仕事したいんじゃないの?」
という言葉に私は足を止めました。この瞬間、私はこれが俗に言う枕営業という物だと理解しました。その場で社長に電話をし、どういうことか尋ねると
「うちみたいな弱小事務所が売れるかどうかも分からないお前みたいな無名の地下アイドルのために先行投資なんかするわけないだろ。仕事が欲しかったら体で取るんだよ」
と一方的にまくしたてられ、電話を切られてしまいました。今帰れば綺麗な体のままでいられる。でもこのまま近いアイドルを続けても自力で芸能界に入る事は不可能。これが最後のチャンス…。売れるためなら悪魔にだって魂を売ってやると男性の要求を受け入れることにしました。
憧れの芸能界に入り体を武器に上り詰める
私を抱いた男性は芸能界でもかなりの権力持っているプロデューサーで、定期的に体を許す変わりに仕事を斡旋してやると約束をしてくれました。その言葉に嘘はなく、翌日から頻繁グラビアの仕事が舞い込んできたのです。
そしてグラビアアイドルと平行して、少しずつテレビの仕事も貰えるようになって来たのです。とはいえ、地下アイドル時代と同様、特筆した個性のない私では個性派揃いの芸能人に混じって結果を出すのは簡単ではありません。このままじゃせっかく芸能の仕事ができてもその他大勢で終わってしまう。それから私は自ら相手に体を差し出す形で枕営業をして仕事を取るようになりました。
枕営業の甲斐もあって、テレビの仕事が増えて行き、全国ネットのバラエティ番組のレギュラーを数本、地方局の冠番組を持つまでに成長しました。それまで無名だったグラビアアアイドルの突然の台頭に世間やマスコミも注目し始め、若い人達を中心に人気がうなぎ登りとなっていたのです。
人気が出れば嫉妬を買うのが芸能界。人気と共に影で私を悪く言う女性も増えましたが、売れたことで天狗になっていた私は、周囲との良好な関係を築こうとしませんでした。それが後々の悲劇を生む事になるとはこの時は思いもしませんでした。
人気タレントから一転、スキャンダルで転落へ
バラエティ番組で大人気のグラビアアイドルという肩書きで一躍トップグループに上り詰め毎日忙しく仕事をしていたある日マネージャーからドラマのオファーが来たと報告を受けました。これでグラビアアイドルから女優へと肩が気が変わる。ついに本当の意味で芸能人になれる!と喜んだのも束の間、とある週刊誌に私の芸能人生を一転させる記事が掲載されたのです。
「人気グラビアタレント片桐みさき、枕営業疑惑」
その記事には私が某プロデューサーとホテルから出てくる瞬間の写真が掲載されていました。さらに記事には私と同じ事務所に所属するタレントが私が枕営業で仕事を貰って伸し上がったと暴露したことも書かれています。私の人気に嫉妬した誰かが写真を取り週刊誌に売ったのです。
発売と同時に瞬く間にネットを通じて情報が拡散され、私はマスコミから真相について追求され始めると、さらに追い討ちを掛けるかのように反社会勢力と思われる人物の会合への出席、有名プロデューサー主催の乱交パーティーの参加といったスキャンダルネタがアップされ始めました。
伸し上がるために手段を選ばなかった私は業界人への枕営業のみならず、お金や仕事に繋がるならと半グレや反社関係の飲み会にも顔を出していました。そして決定的となったのが違法薬物が使用されているパーティーへの参加です。もちろん私は手を出していませんが、そういった場にいたというだけで疑惑を持たれました。
全て事実無根と否定し続けたものの、これだけのネタが浮上している以上、誰も私の言うことなど信用しませんでした。このスキャンダルによって世間からもうバッシングを受けたことで決まっていた女優の仕事も立ち消え、レギュラー番組は全て降板と打ち切りとなったのです。そして所属していた事務所からも再起の芽はないと見限られ、芸能界からのフェードアウトを余儀なくされたのです。
失意の中で帰郷
芸能界で仕事ができなくなった私がこのまま東京に居続ける意味はなく、荷物をまとめて地元に帰る事にしました。地元に戻ると道行く人が私に白い目を向けます。ここでも私の悪評は広まっているので当然のことと覚悟はしていましたが、やはり辛いものがあります。
人目を避けるように歩いていると気が付いた時には海に来ていました。真冬ということもあり、誰もいません。波打ち際でこれからの事を考えていると突然声を掛けられました。
振り返るとそこに立っていたのは高校時代に付き合っていた彼でした。
「どうしてここに?」
驚いて尋ねると
「人伝に今日帰ってくるって聞いてさ。高校時代よく2人で来てたからきっとここだろうって」
「私ね、東京で一生懸命頑張ったんだよ。でも失敗した。」
「みさきが頑張ってたのは雑誌やテレビを通して知ってたよ。ただ、頑張り過ぎちゃったんだよ。今まで一生懸命頑張った分、これからは肩の力を抜いて楽しくいきればいいじゃない。俺はこれからもずっと隣に居るから」
「どうして…どうしてそんなに優しいの?自分の事しか考えられなかったせいであなたを傷つけたのに」
「傷つけられても冷たくされても好きだから。高校の時に初めて会った時からずっとその気持ちは変わらない。これからもね」
その後私は彼ともう一度やり直して数年後に結婚をしました。
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