言いたいことをいえないこんな世の中じゃ…ポイズン｜西園寺みやび／キュア＆マジック

言いたいことをいえないこんな世の中じゃ…ポイズン

2024/05/01 (水) 09:28:39

チュールを作っている「いなば食品」。

今春、一般職として就職した新入社員の9割が、

入社を辞退したという。

入社辞退に至った経緯は、

提示されていた月収よりも、3万円安かったこと、

ピカピカの寮って言ってたのに、

ボロ屋に、2-4人がルームシェアするスタイルだったこと。

いわゆる、求人詐欺である。

いなば食品以外にも、入社早々に退職する新入社員がたくさんいるそうだ。

やはり、その中には、募集要項と実際の条件が異なるというパターンが多い。

3万も違っていた理由について、いなば食品は、

「あくまで総合職の給与であって、

　一般職の給与ではない」と言い訳している。

じゃあなんで、社員の9割が、話が違うって言って、やめたんだろう。

そもそも、募集要項は正式なものではなく、

雇用契約書をもって、正式な雇用契約となる。

※雇用契約書を交わす法的義務はない。

しかし、募集要項と雇用契約書の内容が違うなんてことは、よくある話だ。

それが新卒採用なら、めちゃめちゃタチが悪い。

特に、苦労して、難関大に入ったような人間とってはね。

大学新卒とは、なんの変哲もない普通の大学生が、

有名企業に入社できる唯一のチャンスだ。

これを逃せば、有名企業に入社するのは難しい。

有名企業は、応募が多すぎて捌けないから、ESが来た時点で、学歴フィルターをかけることがある。

例えば、日東駒専以上とか、関関同立以上とか。

だから、新卒の就活に限っては、高学歴ほど有利になる。

逆に言えば、その選択をミスれば、

新卒切符を無駄にすることになる。

貴重な青春を、受験勉強に捧げてきたような若者にとって、

この損失は、かなり大きいものだろう。

求人詐欺は、絶対に許してはならない。

でも、このレベルの理不尽は、社会に出れば、

いくらでも存在する。

新卒切符を棒に振ったくらいで、人生に失望していたら、

言いたいことも言えないこんな世の中は生き残れないぜ。

ポイズン…

つづく