【怖いラブホテル】ガチでヤバいラブホ怪談

夏の終わりに怪談。時期外れですが、この夏味わった話から、今でも覚えている体験をお話させて頂きます。
どうも陣内です。
僕は20代前半、金がない事もあってラブホ清掃員のバイトをしてました。最初にお話するのは、そんなお話。

インカムがおかしくなる402号室

当時僕の働いていたホテルは、新宿駅東口から歩いて10分。灰色のホテルで、雑居ビルの間、入口は駐車場の間にあって、小さな古い立て看板が目印でした。
全体的に古くて、1フロア4室。天井が鏡張りだったり、畳敷きの部屋があったりと、
いつ改装したか分からない古いホテルでした。
 
清掃が終わったら内線するのがホテル清掃の習わしですが、受付のオバサンは予約電話番、兼フロント。先輩チーフに連絡するときは、インカム無線を使ってました。
入った当初は楽な上に時給も高く、ウハウハ案件。
 
ですが、事件は起こりました。
 
夜勤の日でした。夜中急にチェックアウトした客が出て、二人いたスタッフのうち、
ジャンケンで負けた僕が清掃する事に。
先輩が部屋番見た時、嫌な顔して僕を見てました。
覚えてますね、今でも。冗談しか言わない先輩が、ごめんな、と何度も頭を下げた姿。
 
部屋は402。深夜ですが、相変わらずアンアン聞こえてくるボロ部屋。ベッドは使った形跡がなく、シャワールームとタオル交換くらいか？とガッツポーズした訳ですが、
何か変。
違和感は、この部屋の配置でした。ベッドが部屋の真ん中で、その奥にソファー。
普通は逆ですよね。
とりあえず、シャワールームからキレイに洗って、乾き拭き。備品チェックして、念の為ベッドメイキングの確認をしようとしたら、床がグニャリと沈みました。
床でも臭ってんのか？
そんな感じでしたが、何となくシーツ交換して様子みようと手早く処理。ベッドは固定されているのか、マットを調整するのが面倒でした。
 
綺麗な折り目を付けて、とりあえず先輩に報告しようとインカムを入れたら、通じない。
雑音しか聞こえず、マイクランプも付かないので発信も出来ていないようでした。
 
今じゃ余り見ませんが、ガラケーにアンテナ付いてた時代ですから、場所を変えて色んな方向を向いて試していました。
部屋の外でのインカムは厳禁なので、とりあえず窓際から試して入口まで行きましたが、全部駄目。
 
唯一クリアに感じたのは、ベッドの周り。
おいおい、ついに床抜けてるからクリアなのか？半笑いで試しました。
「先輩402終わりました、聞こえます？」
マイクオンの緑ランプも確認。よっしゃ、聞こえてるはずだ！
ですが、イヤフォンから聞こえてくるのは、籠もった声。やけに長く通信が入るので、追加の清掃指示かと思い、
「すいません、全然聞こえないんすけど？」
ちょっと大きな声でマイクに叫ぶと
「……なよ」
「はい？先輩、インカム入らないっすよ、ここ！」
「踏むなよ」
 
割とハッキリ聞こえてびっくりしましたが、全然返事になってない。
諦めて戻ろうとした時、気付きました。
イヤフォンを入れた右耳から聞いたのではなく、何も付けてない左耳で声を聞いていた。
しかも、さっきとは違う何かを踏んでる感触があるベッドの横で。
ドアまでダッシュして、とにかくその場から逃げました。
 
帰ってきた僕を待っていたのは、先輩と受付のオバサン。
僕が話す前にオバサンが話してくれました。
402は、何年か前に殺人事件があった部屋。浮気現場に押し行った夫が、間男の首を締めたんです。絶命した後も顔を蹴り続けた結果、顔はぐしゃぐしゃ。
部屋は一度クリーニングしても、現場検証とリフォームするにも運搬不可能に近い構造のせいで、床はスグにカビたそうです。
幸い床が抜けるまでもないとの事で、誤魔化す為にあの配置になったとの事。
声の主は殺された間男の声だと先輩から言われました。
 
こんな話は、清掃員していると良くある話。
お次は、僕がナンパした女の子と行った渋谷のとあるホテルの話です。

携帯に非通知が着信し続ける渋谷のホテル（まだあります）

一時期ナンパにハマって、会社帰り、休み問わず街に出てはナンパしてました。
夏の夜、ショートパンツに白のTシャツ。おっぱいを自慢しているかのような
見かけの女の子に声をかけて、居酒屋に連れ出し成功。3時間近く飲んだんですが
お互い酔ってるし、今夜は放流するか？と店を出たら、おっぱいを押し付けて遊びに行こうよと誘ってくれました。よっしゃホテルじゃあと、とりあえず道玄坂を進んで端から空いてるホテルを物色。とにかく空いてるホテルでいいやと何も考えずに入りました。
 
風呂に入ることなく抱きついて始めようとした時、女の子の携帯が鳴りました。
「え？気になるから出ていい？」
ショートパンツ越しに手マンしている今も鳴り続ける携帯は、確かに邪魔でした。
やっぱりエロいわぁと缶ビールを開けて待つも、すぐに帰ってきました。
「非通知なんだけど、マジふざけてるよね」
「喧嘩した彼氏じゃねーの？」
「止めてよ～」
再び抱きついてイチャイチャしだすと、次は僕の携帯が鳴りました。
「ちょっとマナーモードしとけよぉ」
「わりぃ、コレ飲んでろよ」
ビールは渡さず、固まる僕。
「俺も非通知なんだけど？」
「えーそっちこそ、彼女なんじゃない？」
「知らんわ」
携帯をバッグに入れて、べろちゅう。
携帯のことなんて忘れるくらい夢中になってました。とりあえず女の子をイカせて俺もしゃぶってもらおうと思ってパンツを脱いだら
また携帯が鳴る。たぶん僕のが先で、彼女のが後でした。
「お風呂入ったら、フェラしてあげるよ」
「もう風呂でやろうぜ、ゴム持ってく」
お互い携帯は無視して、風呂へ。我慢出来なかった僕は風呂場で一発やった訳ですが
酔いもシャワーで覚めて、風呂から出るとまだ携帯鳴ってたんですね。二人分。
 
さすがに充電切れるとキレた僕は、二つ折りのガラケーを真っ裸で出ました。
「なんすか？」
「ザー…ザー」
聞こえてくるのはテレビの深夜に見る砂嵐みたいな音。
速攻電話を切って、電池を見ると不思議と電池は減っておらず、ほとんど満タン。
「なんか砂嵐の音しか聞こえなかったわ、この電話」
もう一つの着信音がaikoのカブトムシ。
「出たら？」
「いや、出てよ」
はぁ？と文句を言いながら彼女の携帯に出ると
「ザー…ザー」
さっきと同じ砂嵐。
「なんか同じ砂嵐なんだけど、携帯会社どこ？」
「Jフォン」
「藤原紀香まじ可愛いよねぇ、俺も」
当時ヤンジャンで藤原紀香のグラビアで抜きまくった話をしながら、彼女に携帯渡すと
また二人の携帯が鳴りました。相変わらず非通知。
さすがにこれはJフォンの会社が壊れたと思って二人して笑った訳ですが、
視線を感じて洗面台を見たんです。
 
鏡には、僕の姿と、僕につられて鏡に写る彼女。そして、奥にもう一人。
黒のスーツ、赤のネクタイを締めた七三分けのサラリーマン。
こっちを見ているはずなら、後ろに視線を感じるはずなのに、視線が付けになったのは
洗面台から。
 
女の子の悲鳴で、金縛りみたいなのが解けました。
その後はダッシュで服着てフロントに内線。部屋変えてくれと文句を言っても、満室ですときっぱり断られる。ていうか、また砂嵐が聞こえてきそうで怖くなってすぐに切りました。始発までまだありますが、こんなホテルで寝る度胸はなかったので、二人してハチ公前で過ごしました。
 
このホテル、実はまだあります。何度も改装されてますが、名前は変えていない為
渋谷のホテルを使う度に見かけてます。もうあの部屋、というか、ホテルには行きたくないですね。僕の風俗仲間も同じような経験しています。
 
最後にお話するのは、つい最近のお話。
いつもの様にセフレを呼び出した夜のことです。

テレビが点灯、シャワーが勝手に出るホテル。極めつけは…

残業が続いた7月。睡眠不足かつ休日返上していた僕は上司に無理を通して一日休みを取りました。昼まで寝て、起きたらビールを開けてネットフリックスを見てました。
せっかくの休みにセックス出来ないのも癪だったので、大学生のセフレに連絡。
ゼミの帰りに飯をおごってくれるならオーケーだったので、酔っ払いながら
京浜東北に乗りました。
 
駅前の居酒屋で餃子やらチャーハンやら食べて、ホテルへ。
セフレといた街はアジア系のパブが多く、いかにも治安悪い雰囲気でしたが、ヤレたらどこでも二人とも良い派なので、とりあえず入りました。
入口は狭く、部屋の案内板も如何にも昭和チックなボタン式。
 
部屋は昔の刑事ドラマに出てきそうなボロい感じ。
今どき畳って引くわぁと言いながら、セフレにイチャつく僕。
「どんだけヤリたいの？」
とか言いながらも、息子をシコシコしだすセフレ。まぁ二人とも汗かいてるし、暑いわでシャワーへ。
正直引いたのは、シャワールーム。床は石を敷き詰めた田舎の風呂場。
シャワーヘッドだけがステンレスで、浴槽はもはや使い古したせいか、ヒビをシーリングで埋めた跡が剝き出し。
ボロ過ぎワロタと爆笑しながら、さっさと出て一服しているとシャワーの音が聞こえてきました。
「陣内くん、シャワー出てんだけど？」
ツムツムをいつの間にかしてるセフレ。
「ボロいなぁ、なんなん？」
シャワールームに戻ると確かにシャワーがザバザバ出てました。しかも冷水。
さっきまでお湯出してたのに、いつの間にか冷水です。シャワーを止めて、イラつきながらテレビを付ける僕。
「あかん、ここボロ過ぎだわ」
「いいんじゃね？私どこでもいいし」
セフレもタバコも吸いだして、缶ビールを開けて近況を報告しあうと、
またシャワーの音。
「陣内くん、シャワー出てんだけど」
「わーってるよ」
クソがぁと言いながらシャワーを止めようとしたら、天井がバチンと大きく鳴りました。
え？これってラップ音？
今までの経験、思い出しちゃいました。
タバコの灰が落ちて、足に付きました。洗い流そうと下を見たら、なんか石の模様のせいか歪んで見えるんです。いわゆる3Dもこんな感じ？とタバコを投げ捨てコイツも流そうとしたら、バンっと天井が。なんか怒られた感じがしたので、拾い上げて足を洗って出ました。
 
「遅すぎ。どしたん？」
「いや、タバコの灰洗ってた」
さっきまで元気だった息子も萎えて、テレビのバラエティーだけで不似合いの音量で流れてました。
テレビを消して、やろうぜ？とセフレを抱きかかえてベッドへ。
単純なもので、怖い思い出も20代女子のCカップの前では消えていました。
 
事を済ませて、セフレが最近彼氏がエッチしてくれない、浮気疑惑の話をザーメンがかかった腹をティッシュで拭きながら話したとき、テレビが付きました。
さすがのセフレもガチな目で僕にアイコンタクトして、消せと。
 
ベッドを下りて、リモコンを取ろうとしたら壁からバチン…パチン、パチンと鳴りました。静電気のデカイ音というより、叩いているような音。
うぜーわぁと言いながらリモコンを押しても反応悪し。音量をミュートにして
主電源をオフ。
「なんかキモくない？」
「え？怖くてトイレ行けない感じ？」
潮を吹かそうと手マンし始めると、またシャワーが。
もうこうなったら、速攻で止めたると思い、ダッシュ。さっきよりライトが薄い感じでしたが、もう使わないし構わず止めました。
出ようとしたら、扉が開きません。いや、思いっきり開けたので、建付け壊したかな？と思いながら何度か試したらやっと開きました。
 
「やべぇ、シャワールームの扉壊したかも」
「陣内くん、君があっち行ってる間ずっとテレビ付いてたんだけど？」
「噓松オツ。消えてんじゃん」
「君がいたシャワールームに行ったとき、こっちでラップ音してテレビが付いてね。
　玄関の扉かな？思いっきり殴ってる音がしてテレビが消えたんさ」
 
は？ガチで？もう泥酔してよーぜ！
思いっきりニッカウイスキーを飲み干して、セフレにも飲ましました。お互い酒には強かったんですが、かなりコレが効きました。
セフレをいじめたくなって、四つん這いさせておっぱじめた時もラップ音。
泥酔しながらイッたのかも分からないセックスをして、朝まで寝ました。
 
はい、これでこの話は終わりです。物足りない？
じゃあ、完治するのに2週間かかった2人の傷の報告を。
お互い二日酔いで迎え酒した朝、一発酔った勢いでやろうとセフレを四つん這いにさせたとき、ひっかいたような傷が何本もあったんです。
さすがに女の子にこんなことをしないのは向こうも分かっていますが、一応彼女の背中を写メしました。
フォローのしようがない、もしかしたら俺がした？
すっかり萎えた僕の後ろからセフレが一言。
「陣内くん、君も傷あるよ」
 
長くなりましたが、僕が経験したガチでヤバいラブホ怪談のいくつかでした。
見えないのは信じない派でしたが、こう何度も経験すると信じるというより、いるっちゃいる派になりました。今年の8月の墓参りの際、セフレと二人でお祓い受けました。
今のところ無事なようです。

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