タトゥー専門誌『TATTOO BURST』の表紙モデルの女性に会った夜。薬物使用疑惑をかけられた私。深夜のレズカップルの情事。

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タトゥー専門誌『TATTOO BURST』の表紙モデルの女性に会った夜。薬物使用疑惑をかけられた私。深夜のレズカップルの情事。

エロい体験談

なかぞの 0 358 2024/04/30
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私が学生時代、友人とバンド活動をしていて、その関係で大阪のアメ村にあったタトゥースタジオに出入りしていたという話は、これまでにも何度かコラムの中で触れてきました。

今回は、私が社会人になってから久々にアメ村を訪れた時の、今でも印象深く記憶に残っている出来事をお話ししてみようと思います。

【この記事でわかること・目次】

『TATTOO BURST』の表紙モデル女性との出会い

今年の正月、実家へ帰省した際にガレージの中を整理していると、古い音楽雑誌やバンドスコア、写真集などが出てきました。

その中に『TATTOO BURST』ほか数冊のサブカルチャー誌を見つけたのでした。この類の雑誌はすべて処分したと思っていたのですが、どうやらこっそり残っていたようです。

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『TATTOO BURST 2006年11月号』

こちらの表紙モデルの女性とは、昔いちどお会いしたことがありました。

大阪の南堀江にある有名タトゥースタジオで当時、彫師見習いとして働いていらっしゃった方で、ルックスも人柄も、すごく魅力的な女性でした。

彼女と会ったのは、私が初めてそのスタジオを訪れた2006年5月なかばの夜のこと。

その日、私はバンド活動をしていた頃にお世話になった先輩、宇杉さん(仮名)に誘われ、彼の友人や知人たち10数名と一緒に大阪のアメ村へ遊びに出かけたのでした。

吉本興業主催のイベントに参加した話

宇杉さんとは、私のバンドメンバーだったM君の高校時代の先輩、Tさん(サポートメンバーとして私たちのバンド活動に参加してくれていました)を通じて知り合いました。

宇杉さんは当時、アマチュアではけっこう有名なバンドのドラマーでした。高校時代はCURIO(『粉雪』がヒット。2003年に解散。2012年に活動再開)の元ベーシストだったKASSAIさんと一緒にバンドを組んで活動していたそうです。

宇杉さんの紹介もあって、1998年に、私たちのバンドは吉本興業が主催するイベントにもちょこっとだけ参加することができました。

大阪の天保山にあった『BAYSIDE JENNY』という大きなライブハウスでおこなわれたイベントで、たしか1日目が漫才やコント、2日目がバンドライブだったと思います。

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2006年に惜しまれつつ閉館したBAYSIDE JENNY

薬物使用を疑われ、警備員が駆け付ける騒ぎに…

宇杉さんたちに連れられてアメ村のアミューズメント施設へ行き、まずはそこで食事をすることになりました。

ピザとラザニアを食べた記憶があるので、おそらくイタリアンの店だったのだと思いますが、記憶があやふやで、あまりはっきりと覚えていません。

食事のあと、ビリヤードやボーリング、3on3などをして楽しみました。宇杉さんが連れてきたメンバーの中に外国人が3人いました。カナダ人の男性とそのフィアンセだという女性、そしてスウェーデン人の男性。

カナダ人の男性はビリヤードもバスケもかなり上手でした。他のメンバーが皆やる気をなくしてしまうくらい上手かったです。

対照的にスウェーデン人の男性は何をやっても下手で、ボーリングはガター連発、ビリヤードではキューがボールに当たらず何度も空振りしていました。

「スウェーデンにはボーリングもビリヤードもない!こんなの誰もやらないよ!」と彼は苦し紛れの言い訳をしていました。

そういう私はどうだったのかと言うと、そのスウェーデン人とトントンの出来栄えでした。ボーリングもビリヤードもこれまでやった中で最低の成績でした。3on3にいたっては仲間からのパスを取り損ねて顔面で受けてしまう始末…。

じつはこのとき、私は片方の目がほとんど見えていなかったのです。

食事のあとトイレに行き、洗面台で手を洗っているときにコンタクトレンズを落としてしまったのです。慌てて拾おうとしましたが間に合わず、排水溝に吸い込まれてしまいました。

その瞬間、私の頭の中に過去の嫌な記憶が鮮明によみがえり、愕然とし、大きな溜息をついたのでした。

アメ村でコンタクトレンズを落とすのは、これが初めてではなかったのです。

1998年にも同じようにトイレの洗面台にコンタクトレンズを落としたことがあって(そのときはパチンコ屋のトイレでした)、しかもその後ちょっとした騒ぎに見舞われたのです…。

その日、替えのコンタクトレンズを持ってきていなかった私は、何とか回収しようと排水溝に指を突っ込みましたが後の祭り。若かった私は思い切り毒づき、腹が立って洗面台を蹴とばしてしまったのでした。

すると、まもなくして店員と警備員が駆け付けてきました。私が洗面台と格闘している様子をトイレにいた他の客が見ていたのでした。

「いま何してました?なんか捨てましたよねぇ?」

店員と警備員に詰め寄られ、しどろもどろになる私。どうやら私がいかがわしい物を排水溝に流したと勘違いされたようです。

当時のアメ村では、そういった施設内のトイレで違法薬物を使用する人物が後を絶たず、私もその手の人物だと疑われたようでした。

すぐに疑いは晴れ無事に解放された私でしたが、片方のコンタクトレンズを落としてしまったことでかなり不便を強いられることになりました。

そして2006年のこのとき、またしても同じ不運に見舞われたのです。視界が不明瞭な状態で3on3などに興じたおかげで、さんざんな結果になってしまいました。

「片方の目が見えてないんですぅ!」

顔面でボール受け、泣きそうになりながら釈明する私を見て、スウェーデン人が腹を抱えて爆笑していました。「お前には笑われたくないわ!」と心の中で思い切り毒づいてやりました。

もともとドライアイになりやすい体質だったのか、高校時代にも教室内でコンタクトレンズを落としたことがあったのです。

その2006年を最後に、私はコンタクトレンズをやめて眼鏡をかけるようになりました。

有名タトゥースタジオへ見学に行った夜

現地解散したあと、残った4人で南堀江にある有名タトゥースタジオを訪問することになりました。彫師のひとりと宇杉さんが音楽仲間だということで、私たちも一緒に連れて行ってもらえることになったのです。

宇杉さんと私、宇杉さんの友人のサチさん(仮名)とヒヨリさん(仮名)という女性2人。
その女性ふたりとは、私はこの日が初対面でした。

サチさんは私よりひとつ年上のOLで、どことなく椎名林檎ぽい感じの色気のある人。

ヒヨリさんは小柄で、ちょっとヒッピー風の個性的な服装をしている人でした。自分でファッション雑貨の店を経営しているそうでした。

ヒヨリさんはサチさんより少し年上で、宇杉さん曰く「ふたりはすごく仲のいい姉妹みたい」とのことでした。

そのスタジオへは閉店間際にお邪魔したのですが、まだお客さんが2人いて施術中でした。私たちはしばらく見学させてもらうことにしました。

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このときに前述の表紙モデルの女性ともお会いし、一緒に写真も撮りました。きりっとした顔立ちなのに、しゃべってみるとのほほんとしたやわらかい人柄で、そのギャップに惹かれました。


中学生の頃から小説と音楽雑誌ばかり読んでいた私でしたが、バンド活動を通じて、これまで自分が知らなかったジャンルの音楽やファッションの人たちと出会う機会を得るうち、だんだんサブカルチャーにも興味を持ち始め、いつしかタトゥースタジオにも出入りするようになったのでした。

そこに出入りしていた人たちは、様々なアートや音楽、ファッションに精通した人が多く、彼らを通じて私は色々な本や雑誌を知ることになりました。

『BURST』や『TATTOO BURST』といったサブカルチャー誌には、刺激的な写真ばかりでなくコラムやエッセイなんかも掲載されていました。

アングラ系コラムや官能小説、映画や音楽関連の記事もあった気がします。私は永沢光雄やPANTA(頭脳警察)の連載コラムを読むために『BURST』を毎月購読していた時期がありました。

私が自分で小説やエッセイを書くようになり、初めて作品を投稿したのも、純粋な文芸誌ではなく漫画やアートも扱う雑多なジャンルの雑誌でした。

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こんな感じのコラムを読むのも楽しみのひとつでした。

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 ちょっと時代を感じさせる懐かしい出会い系広告。

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こういう漫画もけっこう面白かったです!

初対面の女性の部屋で一夜を過ごす

タトゥースタジオを出ると、宇杉さんが「カラオケ行こう!」と言い出し、近くのカラオケボックスで2時間ほど歌いました。

すると今度はヒヨリさんが、「行きつけのパブがあるんだけど、行ってみる?」と言い出し、そこで軽く飲食することになったのです。

酒が入り4人とも饒舌になり、たわいもない世間話で盛り上がっているうちに、気が付くと終電間近になっていました。

駅まで走ればまだ間に合いそうな気がしたのですが、4人ともほろ酔い加減で、のんびり歩いていました。

「とりあえず、わたしの部屋に泊っていけば?」

ヒヨリさんが言い、他の3人がうなずくと、駅前からタクシーに乗ってヒヨリさんのマンションへと向かったのでした。

「洗濯物を片付けてくるから、ちょっと待ってて」

女性ふたりが先に部屋へ入り、私と宇杉さんは廊下でしばらく待つことになりました。

初対面の女性の部屋で一夜を過ごすのは初めてでした。ヒヨリさんの2LDKの部屋は広々としていて、壁紙もカーテンもソファーも、どれもデザインがお洒落でした。

夜中の1時頃まで趣味や仕事の話をして過ごしました。そのあと女性ふたりは隣の寝室へ移動し、私はリビングの床で、宇杉さんはソファーで寝ることになりました。

真夜中のレズカップルの情事

ふと目が覚め、携帯電話を見ると3時過ぎでした。宇杉さんはソファーの上でいびきをかいていました。

隣の部屋からかすかに話し声が聞こえてきました。サチさんとヒヨリさんはまだ起きてるのかなと思い、耳を澄ました私は、はっとして思わず息を吞みました。

寝室から聞こえてきたのは、話し声ではなく、あきらかにセックスをしているときの女性のエロティックな声音だったのです。

「ふたりはすごく仲のいい姉妹みたい」と宇杉さんは言っていましたが、どうやらただの友だち関係ではなかったようです。

興味をそそられた私は、少しばかり罪悪感を覚えながらも、ふたりの様子を覗いて見たくなったのでした。

床を這いながらそーっと近づき、寝室の引き戸をほんの数センチだけ開くと、片方の目だけで(そもそも片方の目しか見えていない状態でしたので)中を覗いて見ました。

サチさんとヒヨリさんがベッドの上で絡み合っていました。ふたりとも全裸でした。ヒヨリさんの大きなおっぱいを、サチさんが手と口を使って愛撫していました。

ヒヨリさんはサチさんのお尻を、円を描くように撫でまわしていました。ヒヨリさんの手が股間へと伸びたとき、サチさんが「あぁっ」と甲高い声を上げました。

私はそれ以上見てはいけないと思い、また床を這ってリビングへ戻ると、寝たふりをしました。股間のイチモツはすっかり固くなっていました。驚きと興奮のせいで、私は一睡もできないまま朝を迎えました。

6時過ぎに目を覚ました宇杉さんが、「そろそろ帰ろか?」と私に言いました。宇杉さんが寝室の引き戸をノックすると、ヒヨリさんが顔を出し、「サっちゃん、まだ寝てる」と言いました。

ヒヨリさんの部屋を出て駅まで向かう途中、私は深夜のあの出来事を宇杉さんに話してみたくなりましたが、思いとどまりました。

宇杉さんは以前からあのふたりの関係を知っていた、あるいは感づいていたのではないかと、ふと思ったのです。 (了)



今回、記事中で書ききれなかった、触れることができなかったアングラ系のネタやエロ話はまだまだたくさんあります。またいつの日か、機会を見つけてご紹介したいと思っています!


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この記事を書いた人

なかぞの

大阪府生まれ。22歳で文芸同人誌に参加。文学・アート系雑誌での新人賞入選をきっかけに作家業をスタート。塾講師、酒屋の配達員、デリヘルの事務スタッフなど様々な職を転々としたのち、現在はフリーライターとして活動中。足を踏み入れるとスリルを味わえそうな怪しい街並み、怪しいビルの風俗店を探し歩いている。

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