私は大学時代、販売ビデオ店でバイトをしていたことがありました。ビデオ店といっても商品の9割はAVやエロ本、大人のおもちゃの類で、店内の隅にある一般映画ソフトの棚を覗く客などほとんどいません。
前回のコラムでも触れましたが、接客中に露出狂の男からチンコを見せつけられたこともあったりと、エロ話やちょっと怖い話には事欠かない店でもありました。
70代のおじいちゃんが経営するエロビデオ店
京都市内で一人暮らしをすることになった私は、アパートから数百メートルほどの場所にぽつんと建っている個人経営の販売ビデオ店でバイトを始めました。
人通りの少ない場所だったからか昼間はほとんど来客はありませんでしたが、日が暮れるとどこからともなく人が集まってきて、週末はけっこう繁盛することもあったのです。
朝11時の開店から夕方4時までは、店のオーナーである70代のおじいちゃんがひとりで店番をしていて、忙しくなる時間帯から学生のバイトとチェンジすることになっていました。
おじいちゃんオーナーは温厚な人で、マンション経営のかたわら、副業でそのエロビデオ店を営んでいたのでした。
元々は普通の書店だったそうなのですが、近隣に一人暮らしの学生が多いことから、売れない書店を続けるよりもエロビデオ店に鞍替えしたほうが儲かるのではないかと考えたそうでした。
モデル風の美女が大人のおもちゃを買いに来た
私は週に2回、ひとりで深夜勤務をしていました。日付が変わる頃からAVやエロ本を買いに来る客が増えます。大人のおもちゃを買って帰る若いカップルもいましたし、レイプもののAV作品ばかり物色する60代くらいの初老男性なんかもいました。
ある日、背の高いモデル体型の女性がやって来て、大人のおもちゃのコーナーの前で何やら探し物をしていました。体のラインがわかる細身のスウェットの上下を着た、ショートヘアの美人でした。AV女優の卯水咲流みたいな雰囲気の人だったと記憶しています。
けっこう長い時間、棚を物色していましたが、最終的に極太バイブと極薄コンドームを持ってレジへやって来ました。
立ち上がって対面すると、彼女がかなりの長身だとわかりました。175センチくらいあったように思います。美人でこれだけスタイルもいいのだから、モデルかコンパニオンの仕事でもしているのかもしれないなと、私は思いました。
こんな極太のバイブを買って、彼氏と濃厚なセックスを楽しむのか、それともひとりでオナニーでもするのか…。
彼女が帰ったあと、レジの周りに漂っていた香水の匂いにクラクラしながら、私はひとりであらぬことを思い浮かべて妄想にふけっていたのでした。
店内でセックスする若いカップル
店内でイチャつくカップルがいるという話はオーナーから聞かされていて、あまり過激なことをするようなら店から追い出せと言われていたのですが、いざそういう場面に出くわすと、なかなか対処できないものです。
その若いカップルはバックヤードの入り口の陰に身を隠すようにしてイチャつき始めたのでした。店内に客は彼らだけしかいなかったのと、その場所なら防犯カメラの死角になると思ったのかもしれませんが、レジ横のモニターにはしっかりと映っていました。
ふたりの行為はだんだんエスカレートしていき、ついには男がズボンとパンツを下ろし、女のスカートの中に手を入れて下着を脱がすと、立ちバックの体勢で挿入したのでした。
最初はうんざりしながらモニターを見ていた私も、さすがにムラムラしてきて、気づけばレジの前で座りながら股間に手を伸ばしていました。
大音量のBGMのおかげで、腰を打ち付ける音や女の喘ぎ声は聞こえてきませんでしたが、モニターに映る光景はAVとは違いリアルで、私は興奮せずにはいられませんでした。
しかし、それ以上そのふたりを野放しにしておくわけにもいきません。どうやって対処しようかと困惑していると、入り口のドアが開いて、作業着を着た40代くらいの常連客の男が入ってきたのです。
店の奥へと入って行った男は、今まさにお楽しみ中のカップルと出くわし、「お、おいっ!お前ら何やっとんねん!」と大きな声を上げました。厄介なことになったと思いました。
「おいっ、兄ちゃん!こいつら、どえらいことしとんぞ!」
男がレジへやって来て私に向かって怒鳴りました。もうこれ以上は見過ごせない状況になり、私も急いで駆けつけると、まだ絡み合った状態のふたりに強い口調で声をかけました。
「他のお客さんの迷惑になるのでやめてもらえますか!」
私が言うと、男はふてくされたような顔をし、しぶしぶ行為をやめました。女の下半身から引き抜いたイチモツはフル勃起したままで、べっとりと濡れ光っていました。女のほうは恥ずかしそうにこちらに背を向け、急いで下着をはき直しました。
作業着の男がカップルを店から追い出すのを手伝ってくれました。彼がいなかったら、私はふたりの行為を止められなかったかもしれません。
作業着の男がエロ本を買って帰り、これで一件落着と思いバックヤードのほうへ行ってみると、床がべっとりと濡れていました。
私はうんざりし、大きな溜息をつきました。バックヤードからモップとバケツを持ってきて掃除を始めたのは言うまでもありません。
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真夜中にローションをねだるヤクザ
いつも真夜中の1時や2時にやって来る50代くらいのヤクザの客がいました。そのヤクザはいつもAVソフトを1本か2本買って帰るのですが、必ず「ローションを1袋」ねだるのでした。
バイトを始めた当初そのことを知らなかった私は、「ローションのサービスはしてません」と言い、男を怒らせたことがありました。
「お前なにぬかしとんじゃ、ボケっ!わしが来たら必ずローションやろがい!」
私が呆気に取られていると、男は「お前、ニューフェイスか?おお、そうか。ほんだら店長に電話して聞いてみぃ。○○組の酒井が来てるいうたらわかるさかい」と言いました。
「さかい」で韻を踏んでいたので、そういうギャグなのかと思い、私はクスっと笑ってしまいました。
「お前なに笑とんねん!殺すぞっ!」
「す、すいません!」
こんな真夜中に電話をかけたら怒られるんじゃないかと思いながらも、これ以上ヤクザ者とトラブルになるのも嫌だったので、しぶしぶオーナーを呼び出したのでした。
「使い切りの小さいのがあるやろ?あれ渡したって」
おじいちゃんオーナーは眠たそうな声で言いました。
スーパーで焼き鳥や鰻の蒲焼を買ったときに付いているタレみたいなやつです。あの小さいパウチタイプのローションを大人のおもちゃのコーナーから持ってきて、ヤクザの客に渡しました。
「そやろがい。それでええんじゃ」
ヤクザの男は満足した様子で帰って行きました。
それ以来、そのヤクザが来ると必ず使い切りのローションを渡すようにしました。一体どんな使い方をするのやら…。
極太バイブを買いに来た美女がじつはアパートの隣人だった
私の部屋は古いアパートの207号室。6号室には私と同じような学生らしき男性が住んでいましたが、8号室にはどんな人が住んでいるのか知りませんでした。そのアパートに住み始めて半年以上も、その隣人の姿を見たことがなかったのです。
ところがある日の朝、ばったり8号室の住人と出くわしたのでした。
廊下には共用の洗濯機が2台あり、私もいつもそれを使って洗濯をしていました。私が洗濯かごを抱えて部屋を出たとき、ちょうど8号室のドアが開いて、同じように洗濯かごを抱えた女性が出てきたのでした。
私は思わず「あっ」と声を出してしまいました。その女性が、先日バイト先のビデオ店で極太バイブと極薄コンドームを買って帰った、あのモデル風の女性だったのです。
しかも、彼女は下着姿でした。上はグレーのキャミソールを着ていましたが、下は黒のショーツ1枚でした。ブラジャーを着けていないのは明らかで、キャミソールから乳首が浮き出ていました。
私のことをビデオ屋の店員だと気づいたかどうかはわかりませんでしたが、彼女は一瞬はっとした顔をし、慌てて部屋へと戻って行ったのでした。
洗濯機を回しているあいだにスーパーへ買い物に行こうと思い、玄関で靴を履いていると、隣の8号室のドアが開く音がしました。
ドアスコープから外を覗くと、あの女性が洗濯かごを持って出てくるところでした。彼女は先ほどと同じ下着姿でした。黒のショーツから伸びる美脚と形のいいヒップを眺めながら、私が妄想にふけってしまったのは言うまでもありません。
隣人女性が男からDV被害に遭っていた!
ある日、夜勤明けで昼頃まで寝ていると、どこからか女性の悲鳴のようなものが聞こえてきて目が覚めました。その声は断続的で、布団から出て耳を澄ますと、隣の部屋からだということがわかりました。
私はちょっと怖くなりながらも、壁に耳を当ててみたのでした。女の泣きわめく声と、男の怒鳴り声がはっきりと聞こえてきました。
「お願いだからもうやめてー!!」
ひときわ大きな悲鳴が聞こえたと思うと、「ドン!」と壁を殴るような鈍い音が響きました。男の声が早口で何事かをまくしたてると、そのあと急に静かになり、私はしばらく壁に耳を当ててじっとしていましたが、先ほどのような喚き声や大きな物音が聞こえてくることはありませんでした。
8号室のモデル風の女性のことが心配になりました。彼氏と喧嘩でもしていたのかもしれませんが、何かよからぬ事態になっていないだろうかと、私は不安にかられました。
それから2週間ほど過ぎたある日、ちょっとした事件が起きたのです。
私は試験休みで、バイトに行く以外はほとんど家にいて、暇な生活を送っていました。あのときのことは25年経った今でもはっきりと覚えています。近所のほか弁屋で買ってきたソースカツ丼を食べたあと、テレビデオの前で床に座って、若林樹里の『スイミングインストラクターレイプ 水の中の果肉』というAV作品を見ていたときのことでした。
いきなり廊下のほうから男の喚き声が聞こえてきて、私は驚いて飛び上がりました。一瞬、麻原彰晃なみに空中浮揚を習得したのかと思ってしまいました。
今まさに若林樹里が競泳水着を脱がされようとしているところを邪魔された私は、猛烈に腹が立ち、玄関へ走って行くと(走るほどの距離でもないのに)、ドアスコープから外を覗きました。
すると、イケメンホスト風の若い男が、8号室の前で大声で喚いていたのでした。この前の隣人女性の悲鳴はこの男が原因に違いないと思いました。
男は激しくドアを叩き、蹴り、8号室の女性の名前を呼び「おーい、出てこいやー!お前ぶっ殺すぞー!」と大声で怒鳴り続けていました。
おそらく彼女は部屋に閉じこもっているのでしょう。男がどれだけ大声で喚き、ドアを叩いても、出てくる様子はありませんでした。
しかし、このまま放っておいたら何か大事件に発展してしまうのではないかと心配になった私は、男にひとこと言ってやろうと思い(AV鑑賞の邪魔をされた鬱憤もありました)、意を決して玄関のドアを開けたのでした。
私に気づいたホスト風の男が、「なんじゃっ、こらっ!何こっち見とんねん!」と鋭い目つきで威嚇してきました。
私は「すみません」と小声で言うと、すぐにドアを閉めました。またテレビデオの前に腰を下ろし再生ボタンを押したものの、まったく集中できず、居ても立っても居られない気持ちになりました。
警察に通報したほうがいいのではないかと思い携帯電話を手にしましたが、踏ん切りがつかず、落ち着かない気持ちのまま部屋の中をウロウロしていました。
そのとき、にわかに廊下のほうが騒がしくなり、男が誰かと言い争う声が聞こえてきたのです。ドアスコープから覗いて見ると、あのホスト風の男がふたりの制服警官に取り押さえられていました。
サイレンの音が近づいてきて、パトカーがアパートの前で停まったのがわかりました。さらにふたり制服警官が加わり、ホスト風の男は連行されていきました。
私はほっとして、その場に座り込みました。8号室の女性が自ら警察を呼んだのか、あるいは騒ぎを聞きつけた他の住人が通報したのか…。
しばらくして廊下へ出てみると、8号室のドアが開いていて、あの女性が警官から事情聴取を受けているところでした。
その日を最後に、8号室の女性を見かけることはなくなりました。しかし引っ越した様子はなく、ときどき隣の部屋から物音が聞こえてくることがありました。
あの極太バイブを使ってオナニーでもしているのかなぁと妄想しながら、私はまたいつものようにAV鑑賞を楽しむ日々を送っていたのでした。