私は20代の頃から風俗遊びを続けてきましたが、幸い一度も性感染症にかかったことがありません。たまたま運がよかったのでしょうか。
疑わしい症状が出て慌てて泌尿器科クリニックに駆け込んだことはありましたが、結果的に性病でないことがわかり、そのときは本当にホッとしました。
なんだかチンコが痒くなってきたぞ!
30代の頃、私は頻繁に中国エステに通っていました。エステといっても普通にマッサージをしてもらう店ではなく、〝本番〟を売りにした違法店ばかりを選んで遊びに行っていました。
同じく本番ありの中国人ヘルスにもよく足を運んでいて、気に入った女の子がいると週に2回も遊びに行ったほどです。
また、たまに気分転換に日本人ヘルスや
オナクラなどにも行くことがありましたから、その当時の私は風俗にかなりのお金をつぎ込んでいたことになります。
そんなある日のこと、朝起きてトイレに行くと、なんだかチンコが痒い感じがしました。カリの部分と、包皮の先端付近(皮をむいた状態でちょうどカリの部分に触れるあたり)が痒く、よく見ると少し赤くなっているのです。
夏の暑い時期でしたから、汗で蒸れてしまったのかな?あせもみたいなものかな?とその時は思い、強い痒みではなかったので気にせず放っていました。
しかし数日が経っても痒みは続いていて、最初のときよりも赤みが増し、亀頭を触ると少しヒリヒリする感じがしてきました。
これはちょっとヤバいやつかも…
そんな状態でも、私は相変わらず中国エステに通っていました。日本人風俗はフェラチオが基本プレイになっているので、このときはちょっと敬遠しました。
中国人女性はプライベートではフェラチオをしないのが一般的だそうで、風俗店に勤めている女性でも積極的にフェラチオをしてくれる人は少ないです。私はあくまで本番行為を目的に中国エステに通いました。
挿入する際には必ずコンドームを装着しましたが、それでもピストン運動による摩擦のせいか亀頭周辺にヒリヒリする感じがありました。
家でお風呂に入るときには、ボディーソープで包皮とカリの部分をとくに念入りに洗いました。しっかり洗うと痒みやヒリヒリ感はやわらぎました。
ところがある朝、トイレに行ったときに猛烈にチンコが痒くなり、ヒリヒリ感も強く、包皮だけでなく亀頭全体が赤くなっていて、少しただれているように見えました。包皮をめくるとカリの部分に白いチンカスのようなものがこびりついていました。
私は近所のドラッグストアへ行き、夏になるとよくテレビのCMで見かける、デリケートゾーンの痒みに効く軟膏を購入して亀頭と包皮に塗りました。
それでも痒みとヒリヒリ感はいっこうに治まりませんでした。しかも、赤みと亀頭のただれが明らかに悪化していったのです。
このときになって、私はようやく性感染症を疑いました。頻繁に風俗へ通っていましたから、可能性はじゅうぶんにありました。
私はすぐに泌尿器科クリニックに予約を入れました。
見出しチンコにカビが生えてるの?!
診察室へ入り、色黒で坊主頭の男性院長に症状を伝えました。
「ちょっと見せてもらえますか?」院長がパソコンの画面を見ながら言いました。
そばにいた女性看護師から「ズボンとパンツを膝のあたりまでずらしてください」と言われ、恥ずかしいなぁと思いながらズボンとパンツをずらしました。
院長は私の股間に顔を近づけると、ふにゃっとなっているチンコをヒョイとつまみ上げました。
あまりに近くまで顔を近づけるので、このまま口にくわえるのではないかと思い怖くなりました。
院長は私のチンコを色々な角度から眺め、包皮をめくり上げてカリの部分までじっくりと診察しました。
「亀頭包皮炎ですね。カンジダだと思います」
「カンジダ?それって性病ですか?」
「いえ、性病とは違います。真菌です。カビの一種です」
「カ、カビ…?!」
カンジダ菌という真菌(カビの仲間)が悪戯をして、痒みやただれが出ているのだと言われました。
「細菌性の場合もありますから、いちおう検査しておいたほうがいいですね」
細い綿棒でカリの部分にこびりついている白いチンカスのようなものを拭い取られました。検査でカンジダ性か細菌性かが鑑別できるそうです。
「もういいですよー」
看護師の女性に言われ、私はもぞもぞしながらパンツとズボンをはきました。
この日は塗り薬を処方され、4日後にもういちど受診することになりました。診察室を出ても私はまだ少し呆然としていました。
チンコをいじくりまわされた挙句にカビが生えているなどと衝撃的なことを言われ、ちょっと気持ちが弱ってしまいました。
きれいにしすぎちゃダメ!
泌尿器科クリニックで処方された軟膏を塗り始めて2日目、痒みが少し落ち着いてきました。ヒリヒリ感やただれ、赤みはまだありましたが、少し楽になりました。
4日目にまたクリニックを受診し、そこで検査の結果を伝えられました。やはり真菌(カビ)が原因だったようです。診断名は「カンジダ性亀頭包皮炎」でした。
「引き続き軟膏を塗っておいてください」と言われました。
私はこのまえ聞けなかったことを院長に質問しました。
「なんであんな場所にカビが生えたんでしょうか?」
「おそらく洗いすぎだと思いますね。石鹸でごしごしこすったりしませんでした?」
たしかに心当たりがありました。頻繁に風俗へ通っていたこともあり、お風呂ではしっかり洗うようにしていました。ボディーソープを使ってごしごしこすることが日常的になっていたように思います。
包皮の裏側や亀頭の部分というのは皮膚ではなく粘膜なので、あまりきれいに洗いすぎると免疫バリアが弱くなってしまい、常在菌である真菌などが過剰に発生しやすくなるのだとか。
逆に洗わなさすぎで不衛生な状態が続いても、やはりカビが増殖して発症することはあると言われました。
また、何かの病気や抗生物質の長期使用などの影響で免疫が低下し、カンジダ菌が暴走してそういった症状が出ることもあるそうです。
「シャワーでささっとすすぐだけでじゅうぶんですよ。石鹸はあまり使わないほうがいいです」院長は言いました。
もうひとつ気になっていたことを聞いてみました。
「あのぅ…ちょっと言いにくいのですが…、女性との性行為は大丈夫でしょうか?」
ためらいがちに聞く私に、院長はあっけらかんとした口調で「コンドームを着けてたら大丈夫ですよ」と言いました。
カンジダ菌というのは、もともと女性の膣内にはたくさん存在するのだそうで、コンドームを着けずにセックスをしたときに、そのカンジダ菌が男性側に移り、悪さをしてしまうことも少なくないのだとか。
男性側から女性の膣内へカンジダ菌が移動する可能性もゼロではないが、コンドームを装着してセックスをすれば安心だということがわかりました。
結果的に性感染症ではなかったことと、院長の説明に納得した私は、ホッとひと安心してクリニックをあとにしたのでした。
ヒリヒリするチンコをぶら下げてチャイエス通い
クリニックで処方された軟膏を塗ってから痒みはすぐに引きましたが、赤みやただれが治まるまでにはそこそこ時間がかかりました。完治までには2か月くらいかかった記憶があります。
その間も、私は通常運転でチャイエス通いをしていました。ヒリヒリするチンコをぶら下げて、電車に乗って梅田や日本橋のあたりまで出かけていました。
ヒリヒリ感がピークだった時期には、その痛みを紛らわすためにいつもより激しく腰を振っていた気がします。
そうしないと射精感がヒリヒリ感の強さに負けてしまい、途中で中折れして射精できずに終わってしまうのです。
「お兄さんなんでそんなに元気なのー!」と中国人の女の子に言われながら、私は必死に腰を振り続けていたのでした。
激しく腰を振りすぎたせいで、亀頭のただれた部分から少し出血し、余計に痛みが出てしまったこともありました。
なぜそこまでして中国エステに通い、痛みに耐えながら腰を振っていたのか、自分でもよくわかりません。
カンジダ性亀頭包皮炎は怖くはないけど厄介者
カンジダ性亀頭包皮炎は性感染症ほど怖いものではありませんでしたが、完治するまでのあいだはちょっと厄介ではありました。
下着の生地に擦れて痛みが出たり、お風呂の湯につかっただけで猛烈にヒリヒリすることもありました。
指で強くこすると出血するおそれもあるので、シャワーですすぐときは慎重にやらなければいけません。でもいい加減な洗い方だとカリの部分に垢が溜まり、治りが遅くなります。
そんな厄介な症状を抱えながらもチャイエス通いを続けていた私は、いま考えるとやはりアホだったと思います。
カンジダ性亀頭包皮炎は市販薬で治せる?
私はこれまでに2回、カンジダ性亀頭包皮炎になったことがありますが、2回目に発症したときは通院はしませんでした。
1回目が完治したあと、色々とネットで情報を探していたところ、「カンジダ性」の亀頭包皮炎であれば市販薬で治せることがわかったのでした。
カンジダ菌が真菌の一種であることから、水虫の薬が効くという情報を、ある皮膚科の医師がブログで書いていたのです。
ただしどんな水虫薬でもいいわけではなく、その医師は「ラミシール」が効くと書いていました(市販薬のラミシールまたはラミシールプラス)。
2回目に症状が出たとき、私はドラッグストアへ行って「ラミシールプラスクリーム」という水虫薬を買って患部に塗りました。
すると、たしかに効果があり、症状が治まったのでした(完治までにはやはり2か月くらいかかったように思います)。
もしカンジダ性亀頭包皮炎らしき症状が出ていて気になる、でも病院には行きたくない(行く時間がない)という方がいらっしゃれば、いちど市販のラミシールまたはラミシールプラスを試してみてください。
ただし、効果があるのは「カンジダ性」の亀頭包皮炎の場合だけです。細菌性の亀頭包皮炎やその他の病気には効きませんし、悪化させるおそれがありますので、そのときは医療機関を受診することをおすすめします。
より良いセックスライフ、より快適な風俗遊びをするために、日頃から自分のチンコを清潔に保ちつつ、洗いすぎには注意しましょう!