今から15年くらい前の話になります。勤めていた役所の同僚が自殺を図ったり、私自身も複雑な人間関係に悩まされていたことなどもあって、その年の3月に公務員を辞めました。これまでの人生で最も心がすさんでいた時期だったように思います。
そんなときに、ちょっと不思議な、同時に不安になるような出来事がありました。そのときのことを今回はお話ししてみたいと思います。
初めて女性から逆ナンされた夜
4月の初旬の、まだ少し朝晩の空気が冷たい時期でした。その日の夜9時頃、大阪の日本橋で中学時代の友人と食事をして別れたあと、風俗でも行こうかなあ、でもお金がもったいないなあと思いながらひとりでブラブラしていました。
コンビニの前で煙草を吸いながら携帯で風俗サイトを見ていると、「すみません、今お一人ですか?」と、ひとりの女性が声をかけてきました。見た感じ20代半ばくらいで、決して遊び好きではなさそうな、落ち着いた雰囲気の女性でした。白いワンピースの上にデニムのジャケットを羽織り、手には小さめのバッグを提げていました。
何かのリサーチをしている人か、あるいは宗教関係の勧誘ではないかと思った私は、ちょっと面倒くさそうな顔で「はい、何か?」と返しました。
ところが、その女性は私の顔を覗き込むようにしてこう言ったのでした。
「もしよかったら、お茶でもしませんか?」
恥ずかしそうにも照れくさそうにも見える彼女の表情を見て、私はちょっと戸惑いました。これまで女性をナンパしたことはあったものの、女性から声をかけられた経験はいちどもなかったのです。悪い冗談なのか、デート商法にでも巻き込まれるのではないかと警戒してしまいました。
しかしその後のやり取りで、女性が本気で私をナンパしているのだとわかり、ようやく普通に話を聞く気になった私は、彼女といっしょに近くの終夜営業の喫茶店に入ったのでした。
土曜日の夜とあって、店内の半分近くのテーブルが若いカップル客で埋まっていました。席についても相変わらずぎこちない気分でいた私に、彼女のほうから話しかけてきました。
お互いに自己紹介をしました。彼女の名前は「希代(仮名)」さん。「希望の希に、時代の代と書いて希代(きよ)です」と、自分の手のひらに指で文字を書いて見せながら教えてくれました。
希代さんは昼間はコピー機を扱う会社でOLをしていて、週に2日だけ夕方から学習塾で講師のバイトをしているのだと話しました。
彼女が勤めている会社というのが、私がその年の3月まで勤務していた合同庁舎のすぐ近くだとわかり、それをきっかけに少しずつ会話もスムーズに運ぶようになっていきました。
お互いの仕事のことや学生時代の話題などで盛り上がっていると、あっというまに1時間が過ぎていました。
詐欺を疑ってしまった夜
店を出ると、先ほどよりも風が冷たく感じられました。希代さんは「さむーい」と言って腕をさすっていましたが、脱いでいたデニムのジャケットを羽織ろうとはしませんでした。
「このあと、どうする?どこか行きたいところとかある?」私は聞きました。
彼女が「さむーい」と言いながら向けてきた目つきに、明らかに媚びるような感じがあったのを、私は見逃していませんでした。
「二人でゆっくりできるところがいいかなぁ」そう言い、彼女は小首を傾げる仕草をしました。最初に私に声をかけてきたときの彼女のイメージは少し崩れかかっていましたが、ここまで来たらとことん彼女と遊んでやろうという気持ちに、私もなり始めていました。
どちらから誘うでもなく、気が付くと私たちはラブホテル街の近くまで来ていました。私が通りからいちばん近いホテルを指さし「ここでいい?」と聞くと、希代さんはニコッと笑いながらうなずき、私の腕をとると、自分からすすんでホテルの中へと入って行きました。
こんなに都合よく事が運んでいいのかと、私は少しばかり不安になりましたが、いざ部屋に入り、二人きりになると、込み上げてくる欲望を抑えることはできませんでした。
背後から抱きしめると、彼女の首筋にキスをしながら一方の手を胸のふくらみのあたりに伸ばしました。
「あぁ~ん、ダメ。まだ早いよ」そう言いながら、彼女は体を縮こますようにして両腕で胸を隠す仕草をしました。
私がもう一方の手で下半身のきわどい場所に触れると、彼女はビクッと体を震わせ、「あぁん、ダメっ」と小さな声で言いました。
このときの反応を見て、彼女が風俗経験のある女性ではなさそうだなと思いました。仕草に演技ぽさがなく、本気で恥ずかしがっている様子に見えたのです。
彼女の体を前に向かせると、キスをしました。彼女はためらうことなく受け入れましたが、積極的に求めてくる様子はありませんでした。
「希代さん、先にシャワー行く?それとも二人でいっしょに入る?」私が聞くと、彼女は
クスっと笑い、「いっしょに入るのは恥ずかしい」と言いました。
こんな遊び慣れていなさそうな女性が、なぜ私をナンパし、ホテルまで行く気になったのだろうと疑問に思いました。何だか漠然とした不安が私の胸の内にせり上がってきました。
彼女がシャワールームに入ったのを確認して、私は自分の財布やカード類といった貴重品だけを鞄から出してベッドの下に隠しました。
20代の頃、綺麗なお姉さんから声をかけられ、デート商法に危うく引っ掛かりそうになった経験もありましたし、何より、役所内の複雑な人間関係が嫌になって公務員を辞めたばかりでしたから、ちょっと人間不信になっていたのだと思います。
警戒はしていたものの、バスタオルを巻いてシャワールームから出てきた希代さんの体を見た私は、一瞬で勃起してしまいました。服の上からは判らなかったのですが、彼女はすごくエロい体つきをしていました。胸も思っていたより大きく、ウエストからヒップにかけての曲線も見事でした。
思わず彼女に飛びかかっていきそうになりましたが、ぐっとこらえ(デート商法の可能性とベッドの下に隠した貴重品のことが頭をよぎりました)、シャワールームへ向かうと、手早く体を洗い(彼女がよからぬ行動を起こさないうちに)急いでベッドルームに戻りました。
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想定外で中出しセックスしてしまった夜
彼女のことを詐欺師ではないかと疑いながらも、いざベッドに横たわり、エロい裸の体を目の前にすると、走り出した欲望はもはや止めることができなくなっていました。
じつは役所を辞めようかどうか迷っていたころからずっと風俗にも通っておらず、実際に辞めてからこの日までの3週間近くはオナニーすらしていない状態だったのです。ほとんど抜け殻のような精神状態に陥っていた私は、欲情することを忘れてしまっていたのでした。
しかし今、希代さんという正体不明の謎の女性の裸体を前にして、これまで眠っていた性欲が一気に目を覚ました感じでした。私は後先考えず、無我夢中で彼女の体にむしゃぶりついていきました。
ほどよく盛り上がった乳房を手で愛撫しながら舌を使って乳首を転がすと、彼女は「あぁっ、気持ちいいっ…」と甲高い声であえぎ始めました。乳首がかなり感じやすいようで、集中的に責め続けていると、それだけで彼女は昇天してしまいました。
「乳首だけでイッたの初めて…」ぐったりした様子でつぶやく彼女。私のほうもかなり興奮が高まっていて、フル勃起した股間のイチモツからは我慢汁が漏れ出ていました。
下半身もたっぷり時間をかけて責めました。透明の愛液が溢れ出した割れ目に沿って舌を這わすと、太腿を閉じようとして私の顔を両側から挟んできました。私は彼女の肉付きのいい太腿を大きく押し開き、こんどはクリトリスを責めました。
「あぁぁっ」彼女は腰を浮かすと、ひときわ大きなあえぎ声を上げました。そのままクリトリスを責め続けると、またしても彼女は昇天してしまいました。
私はコンドームを装着し、ぐったりしている彼女に挿入しました。しかし風俗にも行かず、この3週間オナニーすらしていなかった私は、10秒くらい腰を動かしただけで我慢できなくなり、フィニッシュしてしまったのでした。
しばらく二人とも何も話さずベッドに横たわっていました。彼女がおもむろに体を起こし、私の上に覆いかぶさってきました。唇を重ね、抱き合うと、ごろんと横に転がり、互いに脚を絡め合い、愛撫し合いました。私の股間のイチモツは再びフル勃起状態になり、彼女の股間に手を伸ばすと、すでに愛液でじっとり濡れていました。
こんどは私のほうが彼女の上に覆いかぶさり、ディープキスをしていると、彼女が自ら腰をグラインドさせ、私の股間にこすりつけてきました。彼女の愛液で自分のイチモツがべっとりしてくるのがわかりました。
そろそろコンドームを着けようと思い少し腰を浮かしたとき、彼女がグラインドしたタイミングで誤って挿入してしまいました。うっかり入ってしまったのではなく、狙って入れたのでもなく、半故意のような感じでした。
「あぁんっ」彼女が気持ちよさそうな声を上げ、私ももはや動きを止めることができなくなってしまい、そのまま腰を振り続けました。
フィニッシュが近くなり、上体を起こそうとすると、彼女が両脚を絡めてロックしてきました。私はどうすることもできなくなり、そのまま彼女の膣内に射精してしまったのでした。
どうしよう、とんでもないことをしてしまった…。後悔する私に対し、彼女はとくに動揺する様子もなく、ベッドに横たわっていました。もしかすると、彼女は最初からこうなることを狙っていたのかもしれないと私は考え、不安になりました。
しかし、もはや後の祭りです。私も、もうどうにでもなれという気持ちになってしまいました。
狐につままれたような夜
希代さんが眠っているあいだに、私はひとりでシャワーへ行きました。出てくると、彼女は起きていて、携帯電話をいじっていました。
「メアド交換してもらっていいですか?」そう言われ、私は自分のメールアドレスを教えました。
彼女がバスルームへ入った隙に、私はベッドの下に隠しておいた貴重品をバッグにしまいました。物色された様子はありませんでした。
ホテルを出たときには、すでに12時前でした。最終電車も出てしまったあとで、私はタクシーに乗って帰るしかありませんでした。
「希代さんはタクシーで帰るんですか?」私が聞くと、「歩いて帰れる距離なんで」と彼女は言い、日本橋の北詰交差点のほうを指さしました。
「中園さんは?タクシー?」私が「うん」とうなずくと、彼女はバッグから財布を取り出し、「タクシー代です。使ってください」と言い、1万円札を渡してきました。
私が遠慮すると、彼女は「受け取ってください」と言い、1万円札を私の手に握らせました。
「今日は楽しかったです」彼女はそう言い、ニコッと笑うと、私の唇にキスをしてきました。そして、足早に立ち去って行ったのでした。
私は何だか狐につままれたような気持ちになり、しばらくその場に立ったまま、彼女の後ろ姿を呆然と見つめていました。
千日前通りからタクシーに乗り、シートにもたれて窓の外の風景を眺めているうち、だんだんと不安になってきました。
彼女はいったい何者なのか。初対面の男に中出しセックスまでさせて平気なのだろうか。私は、自分が何かよからぬ罠にはめられたのではないかと考えました。デート商法なんかよりももっと恐ろしい何か…。
ふと、彼女に病気をうつされたのではないかと思いました。彼女は自分がエイズか何かにかかっているのを知っていて、見ず知らずの男に感染させる目的で中出しセックスをさせたのではないのか…。そう考えると、私は不安に圧し潰されそうになり、居ても立っても居られない気持ちになってきたのでした。