第14話「大井町ピンサロB店」難易度の高い真性包茎のお客さんに真摯に向き合う。
シリーズ連載「風俗業界、転がってみました。」
二十代の大半を、東京の風俗業界で過ごした元風俗嬢。ナイトワーカーとしての半生をまとめた人気シリーズ連載。思慮深く、洞察に富んだ性格で風俗嬢ライフをさわやかに駆け抜ける。
❑前回までの話し
第19話「歌舞伎町Tバック喫茶A店」セクキャバ嬢に好かれる人、嫌われる人。
https://www.tekoki-fuzoku-joho.com/column/100886
風俗嬢は普段からセックスに身近な場所に身を置いているため、プライベートではまったくのセカンドバージンなのではないかとイメージされる男性は少なくないのではないでしょうか。セカンドバージンとはざっくり申し上げますと、処女ではないけれどしばらくご無沙汰…という女性のことを指します。
毎日唾液まみれの肉棒をしゃぶり、毎日お客様に局部を差し出す、仕事熱心な嬢であるほど枯れたセックスライフを過ごしているのでは…というのは何となく想像がつきますよね。
また逆に、仕事にするほどセックスが好きな女であれば、さぞやセックスまみれの日常を過ごしているのだろう…。とご想像の殿方もいらっしゃることでしょう。
実際のところ、わたしの場合はこんな感じでございます。
恋愛もセックスも、それなりにします。
風俗嬢という職業の特性上、確かに恋人をつくるというのは難しいことではあります。
仕事とは言え日常的に性行為に近しいことを仕事としている女と分かっていて、それでもマジメに恋人になりたいと近付いて来る男性はまず少ないです。これは簡単に想像できますよね。
お客様にお誘いをいただくこともありますが、そちらは営業上の作ったわたしに好意を寄せているのであってわたしの人間性を全て含めてお付き合いをしたいということではありませんし、わたしからしてもお客様へ特別な好意を抱くことはありませんでした。
もしも出会う順序が逆で、お付き合いを始めてから風俗店に通っていることが発覚した…という状況だとしたら、もしかしたらそれを容認したかも知れません。
ですがやはり、お付き合いする男性には自分に対して一途でいて欲しいと願うところから、おそらく交際相手の風俗店通いが発覚した途端にその方を恋愛対象から外してしまうでしょう。
「エッチ、好き?」
風俗嬢がよく聞かれる質問の中のひとつに「エッチって、好き?」というものがございます。
わたし自身は正直なところ好きとも嫌いとも言いがたいところでありますが、それはセックスをする相手によって変わってくるから。
好意を抱いている相手とするセックスはその好意の度合いと比例して気持ちの良いものでありますので、大声で「エッチ、大好き!」と言えます。
実際に言えと言われたら、恥ずかしいですけれどね。
けれど、好意の度合いがそうでもない相手にはまず欲情をすることすら難しく「うーん、嫌い、かな?」というところです。
女の性感帯は心です。
男性の皆様に言いたいのは、アダルトビデオのようにただただ下品に穴を掻き回してれば良いってもんじゃないんです。
肉棒だって、ただ大きければ良いというものではありません。
大きすぎると痛いですし、舐めるの疲れるし、好意のある相手でなければ相手を気持ち良くすることに対してあまり気合いが入らないというか…頑張れないのです。
少々面倒に感じられるかも知れませんが、お互いの心の持ちようでそのセックスの価値も大きく変わるのではないか…とわたしは思うのです。
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