彫師が大麻タバコを吸っているタトゥースタジオで、警察のガサ入れに遭遇した話。

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彫師が大麻タバコを吸っているタトゥースタジオで、警察のガサ入れに遭遇した話。

アングラ

なかぞの 0 3,691 2020/03/27
私が19歳の頃に体験した話です。
当時、友人3人とバンドのまねごとをしていたのですが、そのつながりでタトゥースタジオに出入りしていたことがあったのです。そのタトゥースタジオで、私たちはある日、予想だにしない出来事に遭遇したのでした。

初めてのタトゥースタジオ

その日、バンドでボーカルを担当している友人とふたりで、彼の先輩のライブを見に行きました。その先輩はアマチュアではけっこう有名なバンドのドラマ―で、吉本興業主催の大きな対バンイベントなどにも出演していました。

ライブ後、私たちふたりは先輩とそのメンバーに誘われ、大阪市内のとあるバーへ向かいました。その店はフードメニューが豊富で、バーというよりパブといったほうが正しかったかもしれません。自家製のピザやソーセージがすごく美味しかったのを覚えています。

軽く酒も入ってほろ酔い気分になった私たちは、その足でアメ村へ行くことになりました。
たどり着いた先は小洒落た外観のマンションの一室で、なんとタトゥースタジオだったのです。こんな普通のマンションにタトゥースタジオが入っていることに驚きました。

私はそれまでそのような場所には一度も訪れたことがなく、入れ墨やタトゥーというと、どうしても怖いイメージを抱いてしまいました。ファッション誌やサブカル系雑誌の中で見ることはあっても、自分のまわりで実際にタトゥーを入れている人はひとりもいませんでした。

先輩がインターホンを押すと、すぐにドアが開いて、中から背の高い細身の男が出てきました。この人が彫師のTさんで、長い髪をうしろで束ね、仙人のような長いひげを生やしていました。両腕にはびっしりと入れ墨が入っていました。例えるなら、ちょうどTRFのSAMがひげを生やしたような風貌でした。

Tさんは初対面の私と友人に名刺をくれました。名前の上に「彫師 二代目彫○○」という彫師名が書かれてありました。
Tさんは年齢不詳(たぶん30代後半くらい)で、見た目はちょっと怪しい感じでしたが、温厚な人でした。人見知りなのか誰に対してもそうなのかわかりませんが、声がすごく小さくぼそぼそした話し方をする人でした。

奥に広いワンルームがあり、そこが施術室になっていて、ベッドがふたつありました。棚にはタトゥーを彫るのに使う器具などがたくさん並んでいました。

Tさん以外にもうひとり、リカ(仮名)という彫師見習いの女性がいました。いつもパンクっぽいファッションをしている人でしたが、誰に対しても気さくに接してくれる、好感の持てる女性でした。目元が女優の柴咲コウにそっくりでした。そういう目力のある女性がタイプだった私は、ひと目でリカさんのことを好きになってしまいました。

大麻タバコを吸う彫師の男

そのときはお客さんがいなかったこともあり、リカさんが飲み物やお菓子を出してくれて、皆でキャンプファイヤーのときみたいにまったりと過ごしました。音楽やアートの話が中心で、恋愛話やエロトークは一切ありませんでした。

先輩たちの話を聞いているとき、私はふと、あることに気づいたのでした。
Tさんがタバコを吸っていたのですが、その煙が、どうも普通のタバコのにおいとは違っていたのです。先輩たちもタバコを吸っていましたが、それとは明らかに異質なにおいがしていました。

いがらっぽく、どこか湿気た感じのにおいが混じった、これまでに嗅いだことのない独特のにおいがしていました。
ひょっとして、これは大麻タバコじゃないだろうか?私は思いました。
大麻タバコのにおいなど一度も嗅いだことはありませんでしたが、何かの雑誌の記事の中にあった描写と、このときの煙のにおいがぴったり符合する気がしたのです。

帰り道、私が友人に先ほどのことを聞いてみると、彼もやはり気づいていたようでした。
「あのTさんって、なんか、その手のカルチャーにどっぷり浸かってそうな雰囲気あったもんなあ」
「仙人みたいな風貌してたからなあ」
「そうそう。煙管くわえたら似合いそうな雰囲気」

数日後、友人から連絡がありました。
「Tさんが吸ってたやつ、やっぱり大麻タバコらしいわ」
例のタバコのことを先輩にさりげなく聞いたところ、Tさんが大麻の常習者であることを教えられたのだといいます。やっぱりそうだったのかと納得してしまいましたが、そのあと「リカさんも吸ってるらしいで」と言われたときは、私は正直ショックを隠せませんでした。

ただ、その当時から一部の若者のあいだには違法ドラッグが蔓延していて、アメ村の裏通りでは昼間でも堂々と売買されていましたし、パチンコ店のトイレなどでドラッグを使用するジャンキーが後を絶たなかったとも聞きます。

「ベイビー」って何?

大麻の話を聞かされたときは、ちょっとやばいなあと思いましたが、またあのタトゥースタジオへ行ってみたい気持ちはありました。言うまでもなく、私の目当てはリカさんでした。

そんなある日、先輩がTさんのところでタトゥーを彫ってもらうらしいという話を友人から聞かされました。
「おれもタトゥー彫ってもらおうかなあ」と言い出す友人に、絶対やめておけと説得しつつ、私は、先輩がタトゥーを彫ってもらうところを見学できないか聞いてみてくれと、少々無理なお願いをしてみました。

すると後日、先輩からすんなりOKが出たのでした。Tさんも許可してくれたそうで、当日、私は友人とふたりでタトゥースタジオを訪問することになったのでした。

私はてっきり、先輩はTさんにタトゥーを彫ってもらうものだとばかり思っていたのですが、そうではありませんでした。じつはリカさんに彫ってもらうことになっていたのです。
見習い中のリカさんの練習台になることで、通常の半分の料金でタトゥーを彫ってもらえるということでした。

その日のリカさんは半袖のTシャツにショートパンツという恰好で、Tさんほどびっしりという感じではないものの、両腕と右足のくるぶしあたりにタトゥーが入っていました。

先輩は右肩にワンポイントのタトゥーを彫ってもらっていたのですが、最初のうちは痛そうに顔をしかめていました。しかし、30分もするとだんだん慣れてきたのか、あまり痛みを感じなくなってきたと言いました。

隣のスペースではTさんがべつのお客さんを施術していて、友人はその横で雑誌を読んでいました。
私は先輩の施術の様子を真剣に見学しているふりをして、ずっとリカさんを見ていました。
ショートパンツから伸びる形のいい脚や、たまにTシャツの袖から覗くきれいな腋を見て、エロい妄想を膨らませていました。

施術を終えたTさんがやって来て、先輩に話しかけました。
「どう?うちのベイビーの腕前は?」

私は一瞬「はあ?」と思い、Tさんの顔を見ました。
ベイビー?何それ?そんな表現、歌詞の中でしか見たことないわ!

外国人ならともかく、女性のことをベイビーと呼ぶ男が実際に日本にいたとは驚きでした。
しかも、いつも小さい声でぼそぼそとしゃべるTさんが、このときだけははっきりとした口調で「ベイビー」と言ったのです。

「最高っす!」
嬉しそうに先輩が言うと、Tさんは「かっこよく彫ってあげなよ、ベイビー」と言い、ソファーに腰を下ろしてタバコに火をつけました。
私はなんとも言えない恥ずかしい気持ちになり、足もとに視線を落としてしまいました。

施術が終わり、タトゥースタジオをあとにした私たちは、近くの牛丼屋へ入りました。
そこで、先ほどの「ベイビー」のことをやや皮肉を込めて触れてみたところ、先輩から思いがけない答えが返ってきたのでした。

なんと、Tさんとリカさんは夫婦だったのです。それを聞いた私は、一気に食欲が半減してしまいました。とはいえ、自分の奥さんのことを「ベイビー」と呼ぶ日本人がいるだろうか?
そんな人は、後にも先にもTさんしか知りません。

彫師の夫婦、逮捕される。

先輩の施術を見学した日、Tさんから「いつでも遊びに来ていいよ」と言われた私と友人は、1ヵ月ほどして、またタトゥースタジオを訪れました。
リカさんがTさんの妻だったことにはショックを受けましたが、私はタトゥースタジオの雰囲気そのものが好きになり始めていたのでした。

ちょうどTさんもリカさんも施術中だったので、邪魔にならないよう部屋の隅のソファーに座って、友人とふたりで雑誌を読んでいました。
そのときのお客さんはふたりとも女性で、ひとりは外国人でした。

30分くらい経った頃でしょうか。インターホンが鳴り、「ごめん、ちょっと出てくれる?」とTさんが言ったので、私は玄関へ行って受話器を取りました。
「はい、どちら様でしょうか?」
「○○署の者です。○○さんですか?」
「あ、いえ、ぼくは違いますけど」
私がちょっと戸惑っていると、
「警察や、ドア開け!」
べつの人物が強い口調で言い、ドアが強めに5回くらいノックされました。

「Tさーん、警察が来てます!」
私が声をかけると、奥の施術室からTさんが緊張した面持ちで出てきました。
私は友人がいるソファーへ戻りました。

そのあとは、それこそテレビで見るガサ入れの風景そのもので、5人以上の警察官が入ってきて、室内は異様な雰囲気に包まれました。私は頭が真っ白になってしまい、ソファーの上で友人と並んで固まっていました。おそらく大麻の件だろうと思いました。

彫師の夫婦はもちろん、客の女性ふたり、私と友人も警察官から事情を聴かれました。
私と友人が従業員でも客でもないとわかっても、すぐには解放されることはなく、このまましばらく室内で待機しておくように言われました。

家宅捜索の時間は30分くらいだったように思います。Tさんとリカさんが連行されていき、そのあと私と友人、客の女性ふたりも解放されました。Tさんとリカさんは手錠はかけられていませんでした。

あとで聞いた話によると、警察が来たのは大麻の件ではなく、医師法違反容疑での検挙だったということです。医師免許を持たない者が人体に針を刺す行為は医師法に違反するという理由でしたが、結果的にTさんとリカさんは起訴されず、しばらくして営業を再開しました。

現在

ここ5年くらいのあいだで、医師法違反の容疑でタトゥースタジオが摘発される例が相次ぎましたが、これらは暴力団への取り締まり強化の一環だと言われています。暴力団組員が出入りしたと思われるタトゥースタジオを摘発し、顧客名簿を押収するなど、組員に関する情報を収集するためだったようです。

いっぽう、Tさんのスタジオが摘発されたのは、おそらく見せしめのためだったと考えられます。その当時、大阪のアメ村では風紀がかなり乱れていて、治安も悪化していました。タトゥースタジオの件数も増え始め、タトゥーを入れた若者の姿をよく見かけるようになってきた時期でしたから、風紀の乱れを正す目的で、当局はあれこれ理由をつけて摘発していったのだと思います。ただ、なぜTさんのスタジオがターゲットになったのかはわかりません。

あの頃がちょうど、タトゥースタジオの件数はピークだったのではないでしょうか。
その後、少しずつ減少傾向になっていき、現在は比較的規模の大きな有名店と、一部のコアな人たちに支持される店だけが残っているようです。Tさんのスタジオも、いつの間にやらなくなってしまっていました。
 
アメ村とその周辺に限定して言えば、風紀の乱れはだいぶ解消され、治安も良くなった気がします。私がよく遊びに行っていた頃のアメ村なんて、夕方以降は怖くてひとりじゃ歩けなかったほどでしたから。


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この記事を書いた人

なかぞの

大阪府生まれ。22歳で文芸同人誌に参加。文学・アート系雑誌での新人賞入選をきっかけに作家業をスタート。塾講師、酒屋の配達員、デリヘルの事務スタッフなど様々な職を転々としたのち、現在はフリーライターとして活動中。足を踏み入れるとスリルを味わえそうな怪しい街並み、怪しいビルの風俗店を探し歩いている。

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