両親のセックスを見せられて育った私は苦悩が消えぬまま…

私は幼い頃から中学生まで、親のセックスを見せられたり、聞かされました。
一度や二度、親たちのそんな場面を目撃してしまったという人なら多いと思いますが、私の場合は日常的でした。

今では性的虐待になる「子供のいる前での性交渉」

自分では、精神的な性的虐待を受けたようなものだと思っています。
今でも思い出して気持ち悪くなることがあります。そもそも思い出してしまう自分が嫌です。
 
セックスするのは夫婦仲が良い証拠だから、見せられて嫌がるのはおかしいという意見もあるようですが、うちの両親は起きている時は喧嘩ばかりでした。仲が良くは見えませんでした。
なのに、夜になると…。そのギャップが理解できませんでしたし、恐怖の時間でしかありませんでした。

怯えまくり、寝たふりをしようとした幼い頃の私

親と同じ部屋で、布団は並べて敷き、幼い私はひと足先に眠りについていました。
でもなぜか、その時間になると目覚めてしまうのです。というか、「愛ちゃん」と父に声をかけられ目覚めることもありました。
 
その後に待っていることは分かりましたから、一瞬目を開けてから、すぐにまた眠っているふりをしました。
でも眠っているふりは結構大変でした。じっと動かなすぎるのも不自然なので、敢えて少し腕を動かしたり、顔の向きを変えたり。
 
けれど所詮、親たちは私が眠っていないことは把握していました。
母はセックスの途中で、「今、愛子が体の向き変えたよ」とか言うのです。それでも私は頑なに寝たふりを続けましたが。
 
セックス中の親は、子供からしたら、普段とは別人です。
寝たふりをしているすぐ真横で、営みが行われる恐怖は耐えがたいものでした。
どれだけ耳をふさぎたかったことか、早く終われと心の中でとなえたことか。
 
行為が終わるとたいてい母は、寝たふりをしている私に布団をかけ直してきました。
腕を布団から出していると、「風邪引くといけないから」と中にしまいました。
その時の私は、もちろん眠っているふりをしていました。寝息を吐くようにしながら、目は決して開けずに。
 
親には憎悪の念しかありません。

周りの友達の親のセックス事情

私がとにかくネガティブなだけかもしれません。いまだにトラウマのように辛いのですから。
 
幼なじみのヒロちゃん(仮名)は、セックスのことを「けっこん」と呼んでいました。
一緒に遊んでいる時、「昨日、お母さんとお父さんがけっこんしてたんだぁ。そのこと、おばあちゃんに話したの」と、明るく笑って言うのです。
私には、どうしてそんなに明るくいられるのか分かりませんでした。
 
近所の年下の結衣ちゃん(仮名)の両親は、人前でもラブラブで、よく手をつないで歩いてました。ご近所同士が私の家の庭に集まって、世間話なんかをしていた時、結衣ちゃんは「お父さん、昨日の夜もお母さんと一緒に寝たの？」なんて平然と聞いていました。
周りの大人たちは冷やかすように笑っていましたが、私は自分の親の夜の姿が脳裏に浮かび、複雑な気分でした。

子供が苦しむなら、親はセックスを見せるべきではない

子供である私にとって、父親と母親でいて欲しかったです。男と女の姿は見たくありませんでした。単純に、吐くほど気持ちが悪いからです。
 
子供の成長や教育にも良くないと思うのです。もちろん、その子供の性格にもよるでしょうが。
私は気にしすぎる性格です。まともな人間になれませんでした。家庭を築きたいなどと思ったこともなく、「子供を殺す」と叫び病院の隔離室に閉じ込められたこともあります。妊娠した時は即座に堕しました。
これらの原因は、親のセックスを見せられて育ったせいだ、などと言うつもりはありません。
けれど、親は子供を苦しませるべきではないでしょう。

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