男なら、同じアパートやマンションに美人が住んでいると、いろいろ妄想するものだ(笑)
何とかして仲良くなれないかなぁと、思った経験のある人も多いはず。
このAVは、そういう男の願望をかなえてくれる内容になっている。
これまで、女の子を部屋に誘うというと、ナンパか酔った女の子を無理やり連れ込むパターンが多かった。
その点、このAVは連れ込むのではなく、女のほうからやってくるというのだから、あり得ないことこの上ないのだが、どういうわけかこれがウケているようだ。
部屋にやってきた人妻は、なぜか2人ともパソコンを教えてもらうことが、男が近づくきっかけとなる。
そして胸を揉まれたり乳首を吸われたりして、AVらしい展開になっていく(笑)
このへんは監督の手抜きかな。
もっと違う展開も考えて欲しいところだ。
人気シリーズを作るコツ
こうして見ていくと、AVを見る人は男女のセックスを見たいだけではなさそうだ。
ただセックスするだけでは物足らず、そうなる前の段階も重要と見ているのがわかる。
そして、AVもそういった要望を満たすような作りになっている。
それが、31作も続いた秘密なのだろう。
ただし、前の段階にはそれほどこだわらず、それらしい流れがあれば納得するようだ。
だから、「僕も同じアパートに住んでるんですよ」と話しかけただけで、人妻がホイホイやってくるような、現実離れした展開でもかまわない。
むしろ、それ以上に大切なのは、話が進んでいくテンポとセックスシーンの出来ぐあいだろう。
おそらく、この作品は1作目でそのコツをつかんだので連続ヒットしたのに違いない。
そして、2作目3作目と続いて、ついに31作目まできたのだろう。
同じパターンが意外にウケる
ところで、僕がカメラマンだった頃にも人気シリーズはいくつもあったが、30作を超えるようなものはなかった。
しかし、最近のAVは30作を超えるシリーズものが多いようだ。
そういえば、FANZAのマジックミラー号も相当な本数が作られているので、かなりの人気シリーズになっている。
最近になってこのように長いシリーズが増えたのには、何か理由があるのだろうか。
昔は、人気シリーズでもせいぜい5作くらいで打ち止めとなるケースがほとんどだった。
映画だって、007や寅さんシリーズは別として、ほとんどの場合作られても4作くらいまでで、5作目が作られることはまずない。
それなのに、AVの場合は30作を超える作品が多いのはなぜだろう。
その点についてはよくわからないが、ひとつだけ言えることは、AVでも映画でもテレビ番組でも、長く続く作品は内容が毎回同じようなものだという共通点がある。
毎回同じだとすぐ飽きてしまうように思えるが、現実にはそのほうが長続きするようだ。
たとえば、作品数が多い映画といえば、日本映画の寅さんシリーズと浜ちゃんシリーズだろう。
寅さんは毎回ふらりと旅に出て、マドンナと出会って好きになるが最後は振られてしまう。
浜ちゃんも、毎回釣りに行った先でちょっとした問題が起きるという内容の繰り返しだ。
テレビでいえば、長寿番組だった水戸黄門や大岡越前、暴れん坊将軍、銭形平次などは、どれも毎回同じパターンで話が進んでいく。
どうやら、同じパターンで作るのが、長寿シリーズのコツのようだ。
しかし、同じパターンで作ったからといって、必ずしも長寿番組になるわけではないのが、難しいところだろう。
現在放送されている番組で長寿番組というと、笑点とサザエさんが思い浮かぶ。
この2つにも、水戸黄門などと同じような共通点がある。
笑点は番組の前半はゲストのお笑いタレントが出演し、後半はレギュラーメンバーによる大喜利である。
このパターンを50年間守り続けていて少しもブレがない。
サザエさんも、普通の家庭の日常のたわいもない話だけを取り上げてきた。
1回目から同じスタイルを貫き通して、少しもブレないところが、すべての長寿番組に共通していることだ。